美容師が独立するタイミング | 独立前に考えるべきことも紹介
スタイリストとしての道を歩み続けるとき、「独立するか?」それとも「独立しないで今のサロンに留まるか?」について考えるタイミングが、いずれはやってくるかと思います。
今回は、「スタイリストデビューするという夢は叶ったものの、その次に目指すべき目標をはっきりと立てることができない…」とお悩みの美容師に向け、“美容師の独立”に関する情報をお伝えします。
⇒ 独立して良かったこと・大変だったことのインタビュー記事はコチラ
※「美容師45人に聞いたサロンから独立して良かったコトと大変なコト」のコラムにリンクしています。
美容師はスタイリストデビュー4年目から、だんだん独立し始める
美容師は、スタイリストデビューから数えて4年目くらいから、徐々に独立する人がでてきます。
平均的にはスタイリストデビューから6~8年目、年齢で言えばだいたい30歳前後が多いようです。
また現状どちらかというと、男性スタイリストのほうが独立する人が多い傾向があります。
無事にスタイリストデビューを果たし、さらに数年が経ち目まぐるしい日々に慣れてから、ふと「これからどうしようかな?」ということが、頭をよぎるのでしょう。
- ・今のサロンから独立して、何店舗も系列を持つような店を持つのか
- ・今のサロンから独立して、小さいけれど個性的な店を持つのか
- ・今のサロンに残り、最前線で活躍していくのか
- ・他業種への転職を考えるのか …etc
上記はほんの一例で、これら以外にもあらゆる選択肢が存在します。
独立心が強い人や、長く美容師の仕事を続けたい人、自分の裁量で様々なことを決めて仕事をしたい人は、この中から「独立」の道を選ばれます。
美容師が早いタイミングで独立するのは、”独立の多様化”が理由
先ほど、美容師が独立するタイミングについて、”早くてスタイリストデビューから4年”だと述べました。
これを聞いて、「自分が考えていたよりも、ずっと早いタイミングだなぁ…」と感じた人がいらっしゃるかもしれませんね。
若い美容師が独立することが増えた背景には、いわゆる“独立の多様化”が関係しています。
“美容師の独立=1人で自分のお店を持つ”という考えが、少し前まで一般的だったのですが、今は業界問わず様々な起業の仕方・働き方が生まれている傾向が見られます。
美容師の独立の場合、“1人で自分のお店を持つ”ことだけでなく、“同じ志を持つスタイリスト数人で共同でお店を出す”こと、そして“自分の名前を出して”業務委託でお店を持つ”ことも、選択肢として広まってきました。
仮に、スタイリスト数人で独立し、共同で1つのサロンを開く場合、1人きりでお店を開くよりも資金集めの負担が軽減できます。
この例のように、美容師の独立方法が多様化したことは、高いと思われていた独立のハードルを下げて「若くても独立できる!」という認識を広めたのです。
【ちなみに】独立しないでサロンに留まるスタイリストの意図は?
スタイリストデビューからわずか数年のタイミングで独立する美容師がいる一方で、サロンに留まる選択をするスタイリストも、もちろん多くいらっしゃいます。
独立しない理由を聞いてみると、「サロンの売り上げに貢献するスタンスのほうが性に合っている」、または「今のサロンの環境に満足している」などとの答えがありました。
サロンに残るスタイリストは、お店のリーダーあるいは幹部になることを目指して、日々活躍しているようです。
独立を成功させるために、目的に合わせた入念な準備が必要
先ほどの項目では、”美容師の独立のハードルが決して高すぎるものではないと、認知されだしている”ことについて述べました。
とはいえ、「美容師は簡単に独立できて、成功するのか?」と問われると、「決してそうではないよ」と断言できます。
オーナー向けのインタビューでも多く聞かれたことですが、いざ独立して自分の店を持ってみると、これまでのアシスタント・スタイリスト人生では、立ちふさがることのなかった”壁”に直面します。
- ・集客はどうすればいいのか
- ・採用はどうすればいいのか
- ・就業規則はどう作ればいいのか
- ・資金繰りはどうすればいいのか
- ・確定申告はどうすればいいのか …etc
上記のように、おそらく分からないことだらけです。
独立して成功するような知識を身に付けるためには、同じく独立の夢を持つ美容師が多く集まるオンラインサロンやオーナー志望者向けセミナーへの参加をオススメします。
さらに、大規模なサロンを展開する夢があるなら、一般企業の社長が取り組むような経営ノウハウの勉強、日々の経済情勢の把握も必須でしょう。
仮に潤沢な資金があったとしても、大した準備を行わずに簡単に独立してはいけないのです。
独立のタイミングをいつにするか悩んでいる美容師へ
- ・美容師が独立を考え出すのはスタイリストデビューから4年目以降
- ・美容師が独立するタイミングは30歳前後であることが多い
- ・独立が多様化し、早いタイミングで独立にチャレンジする美容師が増えた
- ・独立を決して簡単には思わず、目的に応じた準備・勉強をしっかりすること
以上、美容師が独立するタイミングや近年の独立事情、独立する前に考えるべきことについて、まとめました。
最後に、独立のタイミングを決められない美容師へ向けて、ちょっとしたアドバイスをさせていただきます。
それは、“独立を焦る必要は全くない”ということです。
自分と同年代の美容師が、どんどん独立しているからといって、焦って自分も独立を決めなくてもいいのです。
「取り残された感じがする…!」と焦って独立に動くことはむしろ悪手。
独立の見切り発車をするくらいなら、独立の準備に時間をかけすぎるくらいでいいでしょう。
また、いわゆるカリスマスタイリストであっても、独立後にその売り上げが100%、サロンに反映されるわけではありません。
むしろ最初は思い通りの売り上げは上がらない、儲からないことを覚悟しておいたほうがいいです。
美容師の独立は、今までのサロンワークに納得してから、そしてこれからのオーナーとしての目標を明確にしてから、ゆっくり時間をかけて決めることをオススメします。
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