面接前の美容師が知っておきたい!サロン見学時のマナーと準備
今はホームページだけでなく、インスタグラムなどのSNSを活用しているヘアサロンも増え、ヘアサロンの雰囲気を知りやすくなりました。
しかしやはり、実際に自分の目で見てみないと感じ取れないことも多く、面接を受ける前に1度、「ヘアサロンの見学をしてみたい」と考える求職者・転職者も多くいるようです。
そこで今回の記事では、就職活動中・転職活動中の美容師(志望)の方に向けて、ヘアサロン見学のマナーと見学当日までに行うべき準備、見学時に見るべきポイントをまとめてみました。
ヘアサロンの見学当日までに行うべき準備
- 【1】電話などでサロン見学ができるかどうか確認
- 【2】見学日時・担当者のお名前を復唱し、サロン場所もしっかり確認
- 【3】サロン見学当日までに質問事項をまとめる
当然ですが、アポなし・準備なしでヘアサロンの見学に行くのはマナー違反です。
求職者(転職者)の見学をNGにしているヘアサロンもあるため、必ず事前の確認が必要ですし、無事に見学の許可をもらえたら、見学当日までにしっかりと準備を整えましょう。
【1】電話などでサロン見学ができるかどうか確認
まずは、面接に行きたいヘアサロンに見学が可能かどうかを確認することが第一歩です。
求人サイト等から見学の申し込みを受け付けているヘアサロンもあるようですが、まだ数は少なめなので、電話の方が確実性が高いでしょう。
平日のオープン間際など、お客様の数が多い土・日・祝日や、平日の夕方以降の時間帯を避けて電話をかけ、「〇〇(自分の名前)と申します。▲▲求人サイトで、御社の情報からホームページを拝見しました。ぜひ1度サロン見学をさせていただきたいのですが、可能でしょうか?」と、用件を簡潔かつ丁寧に伝えましょう。
【2】見学日時・担当者のお名前を復唱し、サロン場所もしっかり確認
無事にヘアサロン見学の許可をもらえたら、見学の日時を決めさせてもらいましょう。基本的には、担当者さんの都合をお伺いして、自分の予定を調整するようにしてください。
間違いがないように、電話を切る前には見学日時・担当者のお名前・見学するサロンの場所(支店名)を復唱して、確実にメモを取るようにしましょう。
そして電話を切る前には、電話対応してもらったことに対して、丁寧にお礼を述べることを忘れないでください。
また、サロンの場所については、電車などの公共機関を利用したアクセスや、最寄り駅・最寄りバス停からの行き道を事前に必ず調査してください。
当日迷子になってしまい、ヘアサロン見学の時間に遅刻してしまったら大変なご迷惑をかけてしまいます。
【3】サロン見学当日までに質問事項をまとめる
サロン見学の当日までに、優先順位をつけて質問事項をまとめておきましょう。
優先順位をつけるのは、サロン見学にどれくらいの時間を割いてもらえるかが、実際に行ってみないと分からないためです。
サロンの都合によって2~3個しか質問できない場合もあれば、30分くらい時間を取ってくれて、たくさんの質問に応えてくれる場合もあります。どんな場合でも対応できる状態にしておくことが、望ましいです。
サロン見学の時間が限られていることを考えると、営業時間や大まかな就労条件など、サロンのホームページや求人ページに掲載されている情報を聞くのは時間の無駄です。
「自分が将来どんな美容師になりたいのか?」、あるいは「なぜサロン見学をしたいと思ったのか?」を主軸にして、質問事項を考えることが大切です。
- ・そのサロンで力を入れて取り組まれていること
- ・スタッフが共通して大事にされていること
例としては、上記のような質問事項が挙げられます。自分がなりたい美容師のビジョンとマッチする部分があれば、「働いてみたい!」という気持ちが大きくなると思います。
ヘアサロンの見学にあたって気を付けるべきマナー
ヘアサロンの見学にあたって忘れてはいけないのは、「自分もヘアサロン側に見られている」ということです。
面接の時ほど厳しくチェックされるわけではないですが、第一印象や目に見えるふるまいは、観察されています。
- 【1】ヘアサロン見学時の服装マナー
- 【2】ヘアサロン見学時のふるまいマナー
特に気をつけるべきヘアサロン見学時のマナーは、上記の2点です。以下でそれぞれのマナーのポイントを、簡単に説明していきましょう。
【1】ヘアサロン見学時の服装マナー
ヘアサロンの見学に行く時の服装は、大きな悩みどころの1つです。
「地味すぎる・無難すぎる服装は、センスが悪い印象を与えそう」、逆に「自分のオシャレの感覚を全面に出した服装は、常識がないと思われそう」と悩み出すと、どんな服装で行けばいいのかなかなか決められないと思います。
そんな時は、とりあえず清潔感を重視(ダボッとしたシルエットの服、シワ加工の服は着ない等)した服装を選ぶことをオススメします。
また、基本的にはヘアサロンの雰囲気から明らかに浮いていなければいいので、ヘアサロンのホームページや採用ページの“スタッフ紹介”の写真を参考に、似たような感じのコーディネートで行くのも手です。
【2】ヘアサロン見学時のふるまいマナー
美容師はお客様と接する時間がきわめて長い、典型的な接客業です。
だからこそ美容師の印象や所作は、選考にあたっても重視されるポイントとなります。
まずヘアサロンに入店したら、明るくハキハキと笑顔で挨拶をしましょう。
見学に対応してくれるスタッフだけでなく、他のスタッフにもきちんと挨拶を行い、サロンに来ているお客様に見られているなと思ったら、軽く会釈をしておくと好印象です。
また、言葉遣いなどは言われずとも気を付けられるかと思いますが、見学中にきちんとメモをとっていることを示すことも大切です。
メモを取らずにサロンを見学しているだけでは、担当者に「思っていたより意欲が無い人なのかな?」とマイナスなイメージを与えてしまいがちです。
後に、サロンを見学した印象をまとめて記録する時の参考にもなりますので、サロン見学中は必ずメモを取るようにしましょう。もちろん、メモを取るための筆記用具を忘れないように注意が必要です。
ヘアサロンの見学で見るべき4つのポイント
- 1.スタッフ間の会話の雰囲気
- 2.接客の雰囲気
- 3.サロン全体の空気感
- 4.お客様が複数人来店している場合、その客層
さて、実際にヘアサロン見学に入れたら、ぜひ見ておくべきポイントは上記の4点です。
「雰囲気」や「空気感」など抽象的な表現にはなってしまいますが、このように自分の直感で感じ取ることしかできない部分を知ることが、サロン見学において最も大切なことなのです。
もしも入店したら長く勤務することが理想ですから、退職のきっかけとなることが多い“人間関係”については、できるだけ事前に察知しておいた方がいいです。
スタッフ間の会話がギスギスしていないか、アシスタントとスタイリスト間に明らかな”壁”がないかなど、さりげなくチェックしてみてください。
他にも、ヘアサロンのホームページや求人サイトのページではつかみきれなかった部分があれば、「実際に自分がこのヘアサロンで働く」という意識を持って、しっかりと観察してみましょう。
ヘアサロンの見学終了後に行うべきこと
ヘアサロンの見学が無事に終わったら、できるだけ早く手があいた時に、ヘアサロン名と担当者の名前と共に、“ヘアサロンの見学をしてみて感じた印象”をノートなどにまとめましょう。
ポジティブなイメージもネガティブなイメージも、フラットに記しておくといいです。
サロンの見学中にしっかりとメモを取ってさえいれば、見学内容をまとめるのにさほど苦労はしないと思います。
実際に面接を受けてみるかを考える時の、判断材料にしてください。
ヘアサロン見学はマナーに気を付け、積極的に行うべき
以上、面接前のヘアサロン見学にあたって行うべき準備やマナー、見学時に見ておくべきポイントをお伝えしました。
面接の前に職場を見学させてもらえることは、他の職種では少ない、美容業界ならではの特徴です。
サロン側と美容師(志望)側のミスマッチを防ぐために、互いの価値観や雰囲気が合うかどうかを大切にしているのでしょう。
自分が「本当に働きたい!」と思える美容院で働くことがベストですから、マナーには気を付けつつも、ヘアサロンの見学は積極的に行ってみるべきだと思います。
もしも、働きたいヘアサロンの見学がNGであれば、自分がお客として行ってみるのも1つの手段です。
お客さんなので自分に対しては丁寧に接してもらえるとは思いますが、先述したスタッフ同士の空気感であったり、サロン全体の雰囲気をさりげなく観察してみてください。
ヘアサロンの見学を行えば、相互のミスマッチを防ぐことができるだけでなく、実際に働き始めた場合にサロンの雰囲気に早く溶け込むことができる可能性も高いです。
「緊張する」、あるいは「少し面倒」という気持ちもあるかもしれませんが、得られるものはとても大きいので、ぜひ面接前のサロン見学は前向きに検討してみてください。