美容室に置く雑誌選びのコツ | ファッション誌以外の注目ジャンルと失敗しない渡し方
- 「この美容室は雑誌のラインナップが充実してるから来るのが楽しみ♪」
- 「いつも好みの雑誌を用意してくれるからヘアスタイルも安心して任せられる」
などなど雑誌は、美容室においてお客様の満足度アップやリピートにも繋がる重要なアイテムです。
その反面…
- 「いつも席に持ってきてくれる雑誌に読みたいものがない…」
- 「明らかに年齢層と外れた雑誌を持ってこられてショック」
などとピックアップする雑誌によってはイメージダウンに繋がっているという可能性もあります。
この記事では、美容室に置くオススメの雑誌と、お客様にお渡しする時の選び方などを紹介します。
雑誌に使う予算やタブレット化の実情にも触れますのでぜひ参考になさってくださいね。
美容室に置くおすすめの雑誌〜年代別ファッション誌とそれ以外の注目ジャンル〜
さっそく、美容室にはどんな雑誌を置くのが良いか見ていきましょう。
主要顧客の年齢層・ファッション・関心に合わせるのが重要
サロン関係者に雑誌選びの基準を調査したところ、主に次のような意見が集まりました。
- ・お客さんの年齢層に合わせる
- ・お客さんのファッションに合わせる
- ・中心顧客の年齢層に合わせる
- ・常連さんに評判がいい雑誌
- ・最新の美容情報が掲載されている雑誌
- ・(スタッフが読んで)楽しいと感じる
やはり、サロンの雰囲気やスタッフの好みで選ぶだけでなく、普段来られるお客様の年齢層やファッションのテイストなどに合わせるという意見が多いようです。
世代ごとに人気のファッション誌
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、年代別の人気雑誌をざっと紹介します。
- 【20代前後】 CanCam、JELLY、non-no、ViVi…など
- 【20代】 With、JJ、SPRiNG…など
- 【20代後半〜30代前半】 ar、Sweet、More、CLASSY.…など
- 【30代】 InRed、LEE、リンネル…など
- 【40代】 STORY、クロワッサン…など
- 【50代】 家庭画報・大人のおしゃれ手帖…など
また、「美的」「MAQUIA」「VOCE」などの美容雑誌も人気のようです。
ファッション誌以外の人気ジャンル
ここまでファッション・美容関係の雑誌を中心に紹介しましたが、それ以外にも人気のあるジャンルがあります。
どんな雑誌が好みかわかりづらいお客様にも渡しやすいので数冊あると便利でしょう。
代表的なジャンルが次の3つです。
【1】グルメ雑誌・グルメ特集誌
時間帯によってはお腹が鳴ってしまいそうですが、「食べ物系」はどんな世代にも人気があるジャンルです。
関西ですと「Meets Regional」「SAVVY」など地域密着型のグルメ雑誌や、カルチャー誌の「ラーメン」「カレー」「スイーツ」などの特集号・ムックがおすすめ。
また、これらの雑誌は比較的長期間置いておけるというメリットもあります。
【2】お出かけ情報誌・旅雑誌・ドライブ情報誌
「〇〇Walker」「じゃらん」などのお出かけ情報誌や、旅雑誌ドライブ情報誌などもおすすめです。
「どこか旅行行きたいところありますか?」「最近どこかお出かけしましたか?」など会話のきっかけにもしやすいですね。
【3】週刊誌
意外に人気が高いのが週刊誌です。
ただ、サロンによっては雰囲気に合わないことがありますし、お客様によっては「週刊誌を持って来られるのはイヤ」というケースもあります。
わざわざ「読みたいです」「読みません」と言いづらいジャンルでもありますので、客層を見ながら導入するかどうか検討されることがおすすめです。
その際は「文春」「新潮」など地味目な表紙のものを選んでみてはいかがでしょうか。
それ以外のジャンル
それ以外にも下記のような雑誌を置かれているサロンもあるようです。
- ・カルチャー誌
- ・料理雑誌
- ・健康情報誌
- ・インテリア雑貨
男性客が多い美容室には漫画もおすすめ
男性客には、漫画・漫画雑誌が好評のようです。
オフィス街、学生街など、男性利用客も多いサロンに置く雑誌に迷った場合は、一度置いてみてはいかがでしょうか。
お客様に渡す雑誌をピックアップするコツ
冒頭でも少し紹介したように、席に置かれる雑誌をお客様は結構シビアに観察しています。
雑誌のチョイスによっては気を悪くされる方もいらっしゃいますので気をつけたいところですよね。
ここでは、お客様にお渡しする雑誌の選び方について紹介します。
お客様に直接聞く・カルテで管理
一番の安全策は、初回カウンセリング時に雑誌の好み(いつもどんな雑誌を読んでいるか)を聞いて、カルテで管理しておくことです。
施術後のアンケートなどに書いてもらうのもいいですね。
そのような情報がない場合は、席にご案内するときに軽く聞いてみても良いかもしれません。
サロンの雰囲気やお客様の雰囲気から聞き出しにくい場合は、何冊かピックアップした中で手に取られたものを、カルテに記録しておくと良いでしょう。
異なるジャンルの3冊を選ぶ
事前情報がない場合も含め、数冊雑誌を持って行く際のポイントを紹介します。
ピックアップするなら3冊、次の3パターンが鉄板です。
- ①年齢・雰囲気に合うもの
- ②普段あまり読まなそうなもの
- ③グルメ・お出かけ・カルチャー誌系
②については、①とファッションのテイストが違う・真逆のものをお持ちすると意外と手に取られることがあります。
というのも、①のような好みに近い雑誌はご自身でも読まれているので、②のような普段読まない雑誌を読んでみようという気になるのかもしれません。
お客様の雰囲気を見て判断
雑誌の数が少なく、さらに厳選する必要がある場合、お客様の服装や年代から合いそうなものを選ぶことになると思います。
しかし、好みや傾向がわかりづらいお客様にはどう対応するか、サロン関係者に聞いて見たところ次のような意見が集まりました。
- ・雑誌を出さない
- ・靴をみて判断する
- ・電子書籍(タブレット)を渡して選んでもらう
あえて雑誌を出さずに、お話ししてみてそこから情報を引き出すのも一つの手ですね。
また、「靴を見る」という美容・ファッションの専門家ならではの判断基準も。
後ほど少し紹介しますが、電子書籍(タブレット)をお渡しするという、いまどきな対処法もありました。
美容室が毎月雑誌にかける経費の相場
様々な雑誌がある中で、どんな雑誌を買うか、何冊ぐらい買うか迷われる方も多いかと思います。
今回調査を行なった中小規模のサロン様では月に10冊未満の購入が半数以上、費用としては月に1万〜1万5千円くらいが相場でした。
少ない冊数でも、バックナンバーを残したり、グルメなどのムックは常設にしたりすることで、バリエーションを出せるようです。
雑誌のタブレット化(電子書籍化)の実情
近年増えてきた電子書籍。美容室でも電子書籍を読んでもらえるようにタブレットを導入するケースもちらほら出てきています。
毎月たくさんの雑誌を買って破棄する手間も要らない上、お客様ご自身が読みたいものを選ぶので、ピックアップに失敗する不安もないですよね。
また、紙面に切った髪の毛が挟まるというようなこともありません。
しかし、調査を行なったサロンのうち導入しているのは1割、4割は検討中、残りの5割は導入予定がないとのことでした。
導入に前向きでないサロンが多く、その理由を尋ねたところ、「席の数分用意しないといけなくなりコストがかさむ」という現実的な意見が。
電子書籍の読み放題プラン自体は月500円程度と低コストですが、タブレットそのものが高価なので初期投資が大きくなるのです。
複数席があるのに対して1台だけ導入しても、取り合いになる可能性があるでしょう。
また、実際に導入したサロンでも「年配の方は嫌がる傾向にありますね。紙の雑誌がいいと言われちゃいます。」という声がありました。
まとめ
美容室に置く雑誌について紹介しましたがいかがでしたか?
ポイントを大きくまとめると次の通りです。
・主要客層の年齢やファッションに合わせた雑誌を揃える
・ファッション誌以外のジャンルも取り入れる
・お客様の好みを記録して次に活かす
どんな雑誌をお渡しするかはサロン内でルールを決めておくのも良いかもしれませんね。
雑誌選びに迷ったときにはぜひ取り入れてみてください!