美容師に必要な能力は6つ!現役のスタイリストやオーナーの生の声を紹介します
美容師として活躍するために必要な能力を知りたい。
そのような方に向けて、今回の記事では現役スタイリストさんやアシスタントさん、オーナーさんからお伺いした生の声を紹介します。
美容学校で勉強している方は記事を読むことで、美容師になるために必要な能力や適性、学生時代にやっておきべきことを知ることができます。
また既にアシスタントさんとして美容室で働いていて、もっとスキルを磨きたいという方も参考になります。
さっそく紹介していきます。
美容師に必要な能力は6つ!現役美容師40人に聞きました
美容室で働くアシスタントさん、スタイリストさん、オーナーさん合計40名にアンケートを回答いただきました。
アンケートで美容師として活躍するために必要な能力は何かとお伺いしたところ、意見が多かったのは以下の6つです。
- 【1】傾聴力
- 【2】技術力
- 【3】コミュニケーション能力
- 【4】接客力
- 【5】常識・雑談力
- 【6】向上心・やる気
【1】傾聴力
傾聴力はお客さんのなりたいイメージや悩みを理解するために必要な能力です。
具体的には、相手の考えに寄り添って話を聞いたり、親身になって聞いたりすることが必要になります。
傾聴力がないとお客さんのイメージや悩みを汲み取れず、望まれているヘアスタイルがわかりません。技術とセンスがお客さんに似合う髪型を提案できても、こうしたいという理想を聞かないとお客さんに喜んでもらえないのです。
ですので傾聴力は、美容師としてお客さんを満足させるために必ず求められます。
【2】技術力
技術力は美容師のデザイン提供の軸になるものです。具体的にはカットの技術や、出したい色を出すカラー、パーマの技術などたくさんあります。
お客さんから聞いて引き出したなりたいイメージを実際の形に仕上げるため、技術力は美容師として必須の能力と言えるでしょう。カットやシャンプー、カラー、パーマなど美容師が磨くべき技術は様々です。
またカットなどの技術が高いと、お客さんとコミュニケーションを取りながら質の良いヘアスタイルを実現することが可能です。
技術力に際限はないので美容師を続ける限り、ずっと高めていく必要があります。
【3】コミュニケーション能力
自ら積極的にお客さんと話したり、他の美容師と連携を取るためにコミュニケーション能力が必要という意見が多くありました。上記で紹介した傾聴力もコミュニケーション能力の一つです。
お客さんとの話が弾むと距離感が縮まります。それによってもっとこうしたいという希望を、お客さんから深く聞くことができたり、気にいってもらって指名してもらえたりするようになります。
またスタッフ同士でコミュニケーションをしっかり取ることで、お客さんにより快適なサービスを提供できます。
【4】接客力
続いて大切になるのが接客力です。
接客とは、お客さんをもてなすこと、心をこめてお世話をすることを意味します。
言葉遣いや接客態度、マナー、清潔感、技術力、コミュニケーション能力、察する力などお客さんと接するうえで必要な能力を総合的に捉えたものが接客力です。
接客力を必要な能力としてあげた美容師の意見には以下のようなものがありました。
- ・接客が良くないと技術がいくら良くてもまた来ようと思わないから
- ・疲れているときでも笑顔を見せることが大切
- ・常にお客さん目線でいることが大事だから
美容室での仕事に限らず、接客力は必要になるかもしれません。
しかし美容室は、とくにお客さんと接する時間が長いです。それゆえ他の業種よりも接客力が求められます。
【5】常識・雑談力
美容室には世代や職業など、様々なお客さんが来店されます。
お店によってお客さんの層にかたよりがあるかもしれません。しかし人によって職業や興味のあることは違うので、美容師は幅広い知識や常識を備えて置く必要があります。
流行っていることやニュース、様々な業種の知識などを日頃から勉強しておきましょう。
そうすることで施術中の雑談ネタにもなります。
【6】向上心・やる気
美容師には向上心ややる気も大切です。
向上心とやる気が必要と答えた美容師さんの理由には以下のようなものがありました。
- ・トークやスキルアップをするにしてもやる気があればなんとでもなる
- ・自信にもつながるし、提案スキルなど全てにつながるから
- ・向上心がないと成長がストップしてしまうから
これらに加えて、美容師はスキルアップのため仕事以外の時間に練習することも多いです。
やる気がないと仕事以外の時間も使って、技術力を高めていくことは難しいでしょう。
美容師に必要な適性は他人に興味があること・美容が好きなこと
続いて美容師に必要な適性を紹介します。
美容師40名の意見のなかで最も多かったのは、他人に興味があってサポートしたい、次いで美容好きという意見でした。それ以外にも美容師に必要な適性としては、人から見られたときに魅力がある、仕事の容量が良い、素直さという意見がありました。
ここでは以下の2つに絞って解説します。
- ・他人に興味があってサポートしたい
- ・美容好き
他人に興味があってサポートしたい
美容室は他の接客業の仕事と比べて、お客さんに接する時間が長いです。
常に人に接しながら仕事を行うので、他人に興味をもって一人ひとりをサポートしていくことになります。
人を知ろうとする気持ちや、喜ばせたいという気持ち、人の話を聞いて自分から話すこと、愛想が良いということが大切です。そのほかにもお客さんをサポートするために、他人の気持ちを理解できる、知識を身につけようと努力できることも適性として大事になります。
美容好き
美容師は接客額のなかで、とくに人の容姿を良くする仕事です。
そのため人をキレイにしたいという想いやおしゃれ、トレンドに敏感であることも大切です。自分のセンスだけに頼ると、お客さんの求めるものに答えられない、トレンドに乗れないことになります。
そのため美容が好きであること、また自ら積極的に勉強をして情報を取りにいったりして、美容について学ぶ意識があることが大事です。
美容師として活躍するために改善が必要な3つの特徴
一方で以下のような人は、美容師として活躍するために努力や改善が必要かもしれません。
- ・人とのコミュニケーションが苦手
- ・トレンドや流行に興味や関心がない
- ・向上心がない
人とのコミュニケーションが苦手だと、お客さんの求めるものを聞き出したり、自分から提案することも難しいです。
またトレンドや流行に興味関心がないと、最新の流行りを求めるお客さんに良い施術を提供することができません。
そして一番良くないのは、向上心がないことです。向上心が無ければ、技術を高めていくことができません。
とくに美容師はつねに技術を磨いていくことが求められて、夜遅くまで練習することも珍しくないです。なので体力やタフさも必要なのが現実です。
美容について自分を高めて行きたいという向上心がないと、挫折してしまうことがあります。
反対に何としてでも美容師として働きたいという向上心がある方は、成長していくことができるはずです。いまは技術が低かったり、コミュニケーションが苦手でも、必要な能力を磨いて苦手を克服することで、活躍することができるかもしれません。
今の自分が美容師に向いているのか知るために参考にしてみてください。
必要な能力を身に着けるために美容学生のうちにやっておくべきこと
最後に美容師として必要な能力を身に着けるために、学生のうちにやっておくべきことや取っておいたほうが良い資格を紹介します。
美容学生のうちにやっておいたほうが良いこと
40名の美容師さんに、学生のうちにやっておいて良かったことや後悔したことについてアンケートをしたところ、以下のような回答がありました。
- ・授業をしっかり受けて勉強する
- ・基礎練習をする
- ・業界知識をつけておく
- ・人脈を広げておく
- ・感性を豊かにする
授業をしっかり受けて勉強するという意見が最も多く、続いて基礎練習をしておくべきという回答がありました。
とくに学生のうちは美容に関する基礎知識や理論、基本的な技術を磨いておくことが良いという意見が多かったです。
また有名、無名を含めて色々な美容室にお客さんとして行く、いろんな美容師さんを見ておく、流行りのサロンでアルバイトをして接客経験を積むなど、美容業界の知識を学んでおくべきという回答もありました。
そのほかには横のつながりをつくるなど人脈を広げておく、海外や国内など様々な場所を訪れて感性を豊かにしておけばよかったという声もあります。
上記以外にも、コミュニケーション能力は美容師にとって非常に重要です。お客さんとして来る方は初めての人ばかりなので、気の合う友人だけでなく、初対面の人と積極的に話すようにしておきましょう。
流行りのものや趣味など会話の引き出しを増やして、すぐに打ち解けられるような練習をしておくと、美容室で働くことになったときに役にたつはずです。
スタイリストが考える、美容師として活躍するために役に立つ資格や勉強
美容師として働くうえで取って良かった資格や学習について聞いたところ、以下のような結果になりました。
- ・ヘアケアマイスター
- ・パーソナルカラー検定
- ・毛髪理論などのケミカル講座
ヘアケアマイスター
ヘアケアマイスターは美容業界で有名な資格です。若手の美容師が知識を身に着けるために受けることの多い認定試験になっています。
初級のプライマリーコースから、最も難しいヘアケアマイスター2次まで4種類の認定試験があります。
毛髪やカラーパーマ、皮膚化学など美容師に必要な知識と理論を習得できる試験になっているので、取得しておいても良いかもしれません。
しかしあくまでも資格なので、ヘアケアマイスターを持っていないからと活躍できないわけではありません。
(参考:JAPAN HAIR CARE MEISTER ASSOCIATION|日本ヘアケアマイスター協会)
パーソナルカラー検定
パーソナルカラーは似合う色を個人に合わせてアドバイスするものです。
またカラーが似合う、似合わないだけでなく色彩効果も提唱されていて、なりたい自分を演出する色として使用することもできます。
パーソナルカラーについて理解をしておくと、どの髪色がその人に合うのか、理論的に説明することができるので、お客さんに説得力を持って話すことが可能です。
接客やコミュニケーションにつながるというメリットもあります。
(参考:NPO日本パーソナルカラー協会|色彩の検定・色の資格をとるなら色彩技能パーソナルカラー検定®)
毛髪理論などのケミカル講座
美容室で行うカラーやパーマは、髪の毛を傷めずに施術をすることが大切です。
そのためには髪の毛を化学的な観点で知っておくことも重要になります。
髪の毛はタンパク質でできていて、水分量はこれくらいということを学校で勉強すると思います。個人によってカラー剤やパーマが合う、合わない、どんな材料を使用するほうがいいかを、理解して実践することが最終的にお客さんの役に立ちます。
上記以外では心理学やカウンセリング、興味のあるセミナーへの参加という意見もありました。
資格を持っているからといって、美容師として活躍できるかどうかは別です。しかし活躍している美容師は技術以外にも、知識などが豊富で理論にも精通している方ばかりです。
自分を高めるための手段として資格を参考にしてみてください。
まとめ
以上、美容師に必要な能力や適性、学生のうちにやっておくべきことを紹介しました。
将来スタイリストとして活躍するために、記事を参考にして技術力を高めたり、理論や知識を学んでください。