【現役美容師12名回答】美容室のリピート率を上げる工夫とは?低い原因も解説

「美容室のリピート率がなかなか上がらない」
「リピート率を上げるために、他の美容室はどんな工夫をしているのだろう?」

 

とお悩みの方へ。
競合が多い美容室ではリピート率が上がらないと悩むお店も多いものです。
多くの美容室ではリピート率を上げるためにさまざまな工夫を行っています。

 

この記事ではリピート率を上げたい!と悩んでいる方に向けて、リピート率の平均や現役美容師さんが実践しているリピートされる工夫をご紹介します。

 

リピート率が低い原因もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

美容室におけるリピート率の平均と計算式

【現役美容師12名回答】美容室のリピート率を上げる工夫とは?低い原因も解説

 

まずは美容室におけるリピート率の平均と計算式について見ていきましょう。

 

美容室のリピート率は30%が平均

美容室では、90日間の既存顧客におけるリピート率は30%前後といわれています。
独立開業したりチェーン店として店舗を拡大したりと、美容室の競争は激化するばかりです。

 

昨今の美容室店舗はコンビニより多いといわれており、競合にお客様を取られる・リピート率が上がらないと悩むサロンは少なくありません。

 

リピート率の計算式

美容室でのリピート率は複数の考え方があり、お店によっても計算式は様々です。
ここでは、2回目以降に来店してくださるお客様にリピートしてもらう再来率をリピート率として、一般的な計算式をご紹介します。

 

リピート率(再来率)の計算は以下の通りです。

 

リピートしたお客様の数(人)÷累計の新規顧客数(人)×100=リピート率(%)

 

月間のリピート率を見たいなら、期間内にリピートしたお客様の数と累計の新規顧客数で割り、100をかけることで算出できます。

 

期間については美容室によってバラバラですが、一般的には90日間とするケースが多いようです。
美容室によって、技術メニュー別やスタイリスト別、お客様の年齢層や性別で分けてリピート率を出す店舗も多いです。

 

リピート率を上げるための行っている工夫とその効果

【現役美容師12名回答】美容室のリピート率を上げる工夫とは?低い原因も解説

 

現役美容師の方12名に、お店で行っているリピート率を上げるための工夫を聞きましたので、ご紹介します。
ぜひ、お店のリピート率アップの参考にしてください。

 

来店時に次回の予約を取る

・次回来店目安の日時をカードでお知らせし、予約を促している。(男性 美容歴10~15年未満 スタイリスト)

 

・お客さまの次回に繋がる季節提案を必ずお伝えしている。年間計画を立てている。(女性 美容歴5~10年未満)

 

・次回予約を取る。(男性 美容歴1~5年未満 アシスタント)

 

・カウンセリング、コミュニケーションでライフスタイルを知る事を徹底。次回提案。(男性 美容歴10~15年未満 スタイリスト)

 

・そのまま予約されるお客様が増えてきた、次回予約率が10%台であったが20%台くらいに増えた(男性 美容歴10~15年未満 スタイリスト)

リピート率アップについて、一番多い回答が来店時に次回予約を取るという内容でした。

美容室で次回予約を取ることができれば、お客様が予約を入れる手間が省けますし、他店へ流れないよう阻止する効果も期待できます。

 

“賞美期限”を伝える

・thank youカード(施術のポイントや賞美期限が分かる)を全員に渡し、次回来店予約を取る。(男性 美容歴15年以上 経営者)

 

・賞美期限を伝える。(男性 美容歴15年以上 経営者)

美容室で作り上げたヘアスタイルをキレイに保てる期間を「賞美期限」(しょうびきげん)といいますが、この言葉を知らないお客様も多いものです。

 

カットやカラー、スタイリングによってその方の賞美期限は違うので、美容師が案内することで「期限が切れるころにまた予約しないと」とお客様に認識していただけます。

 

実際に賞美期限をお伝えしたことで、「次回予約率が飛躍的に向上した」と回答された美容師さんもいらっしゃいました。

 

お客様の理想・ニーズに応える

・お客様の求める理想像を120%で叶えること。新規のお客様にはカウンセリングで現状のお悩みを聞き出す。(男性 美容歴15年以上 経営者 スタイリスト)

 

・お客さまの理想に近づける工夫をしています。(女性 美容歴1~5年未満)

 

・何度も来られている方でも必ず手は抜かない、感謝の気持ちを忘れずに取り組む。それがお客様にオーラとして伝わっていると思います。

「お客様のニーズに応える」という回答が多くありました。
ニーズに応えるためには、どのようなお悩み・ご希望があるのかを正確に引き出す必要があります。

 

期間内の予約で割引をする

・カラーやパーマなどは1月以内、2ヶ月以内来店で割引があります。その他、予約の取りにくい現状があるので次回来店予約をお勧めしています。その結果、来店周期が安定したのと、3ヶ月以内の再来店率が向上しました。(男性 美容歴15年以上 スタイリスト)

美容室のリピート率を下げてしまう主な原因

【現役美容師12名回答】美容室のリピート率を上げる工夫とは?低い原因も解説

 

美容室におけるリピート率を下げる主な原因についても、現役美容師の方に回答いただきました。

 

技術が足りない

・お客様のご要望を叶えられなかった。(男性 美容歴15年以上 経営者 スタイリスト)

 

・雑な施術。(男性 美容歴10~15年未満 スタイリスト)

 

・期待以上の事が出来ていないからだと思います!(女性 美容歴1~5年未満)

 

・お客様の事を考えていないのが伝わった時。

美容師さんの基本となる技術。
カットやパーマ、カラーリングの技術があればリピーターがつきやすいものですが、回答のように技術が足りなければお客様が次に来店することはほぼありません。

 

厳しい世界ですが、技術力を上げれば自分の腕一本で食べていけるのが美容業界の魅力でもあります。

 

接客が行き届いていない

・仕上がりの満足度の確認不足。(男性 美容歴10~15年未満 スタイリスト)

 

・お客様と美容師様でヘアデザインや美容を共創できなければリピート率は下がる。(男性 美容歴10~15年未満 スタイリスト)

 

・正しい情報をお伝えできていない。接客の対応がぎこちなかったりすると不安がられて失客につながる。(男性 美容歴5~10年未満)

 

・雑なカウンセリング。(男性 美容歴15年以上 経営者)

失客の原因として多い回答が接客についてでした。
美容師さんは、高い技術だけでなくお客様のご要望のヒアリングやヘアスタイルの提案といった、プレゼンテーション技術も必要です。

 

技術が高くても接客がイマイチであれば、回答のようにお客様の望むスタイルを作ることができず、不満や失客につながってしまいます。

 

待ち時間や接客時間が長い

・待ってもらう時間が長い。(男性 美容歴1~5年未満 アシスタント)

 

・施術時間が長過ぎるとお客様の美容院に行くための時間の確保や身体的なしんどさに繋がり、足が遠のく。(男性 美容歴15年以上 スタイリスト)

席にご案内する前や施術中に発生する待ち時間は、お客様にストレスがかかっています。
パーマやカラーといった薬剤の放置時間は避けられませんが、てきぱきとした接客や効率よくお店を回す工夫などがサロンワークには欠かせません。

 

美容室における待ち時間の対策については、

【現役美容師回答】美容院の待ち時間対策は?対策と工夫を聞いてみました

で美容師の方の回答をご紹介しておりますので、ぜひお読みください。

 

まとめ

美容室のリピート率について、上げる方法や低い原因をご紹介しました。

 

この記事をまとめます。

 

●美容室におけるリピート率は30%と低い
●リピート率を上げるためには、来店時に次回予約を取る、賞美期限を伝えるなどがある
●美容室では技術が低かったり待ち時間が長すぎたりすると、失客の原因になる

 

美容室の大きな課題であるリピート率についてお悩みの方は、ぜひ今回のアンケートを活かしていただければ幸いです。

 

JOBOONでは美容師さんに役立つコラムを掲載しているので、ぜひ参考にしてください。