現役美容師25名が語る「忘れられない失敗」8選を、エピソード付きで解説
「あのときの失敗がいつまでも忘れられない」
「いまでも思い出す度に心臓が止まりそうになる」
そんな、何年経っても記憶に残っている「忘れられない失敗談」が、皆さんにもあるのではないでしょうか?
この記事では25名の現役美容師に協力いただき、過去最大の失敗談についてお聞きしました。
- ・いま、まさに大きな失敗をして落ち込んでいる方
- ・「他の美容師は、どんな失敗をしているんだろう?」と気になる方
- ・いまでも忘れられない「苦い失敗談」を持っている方
そんな美容師さんは、ぜひ最後まで目を通していただければと思います。
現役美容師が語る、忘れられない失敗談8選
何年も美容師をしていれば、誰しも今でも忘れられないような「苦い失敗談」を抱えているものです。
現役スタイリストさん25名に聞いた「今でも記憶に残っている失敗談」について、ご紹介します。
1.お客様の耳を切ってしまった
実は今回の調査で最も多かった、「誤ってお客様の耳を切ってしまった」という回答。なんと25名中、6名が「忘れられない失敗談」としておっしゃられていました。
それなりに経験を積んだ美容師であっても、ちょっとした気の緩みや不注意で「耳を切る」という大失態をおかしてしまうことがわかります。
数年前、いつも来てくださる常連のお客様(男性)の耳を、誤ってハサミの先で切ってしまいました。傷としては1㎝程度?とそれほど深くはないようでしたが、血がなかなか止まらず。。
施術後は「病院へいってください」とお伝えし、カット代・治療費もこちら持ちで対応させていただきました。お客様は笑って許してくださったのですが、毎月指名してくださる方だったこともあり、そのときの罪悪感は忘れられません。
それ以来、耳周りは特に集中してゆっくりカットすることを心がけています。
(30代 男性美容師)
高校生の女の子の耳たぶを間違って切ってしまったこと。カット中にいきなり「痛っ」という声が聞こえ、何事かと思ったら、耳たぶからプクっと血が出ていた。その瞬間は心臓が止まるかと思った。
すぐにガーゼで止血し、そこまで大事にはならなかったが、よく店にお母さんと来てくれる子だったこともあり自分に対してショックだった。
一生、忘れられない教訓なので、それ以降耳周りのカットは細心の注意を払うようにしている。
(40代 男性)
2.予約のダブルブッキング
忘れられない失敗談2つ目は「お客様の予約をブッキングさせてしまったこと」です。
LINEやDMなど個人で予約を受けている場合、日程の管理ミスでお客様の予約を被らせてしまった……という美容師さんも、意外と多いのではないでしょうか。
先日、ホッ〇ペッパー経由で指名予約が入っている時間に、誤って常連さんの予約を入れてしまった(InstagramのDMでやり取り)。前日に気づいて、常連さんの方に平謝りして時間をズラしてもらったものの、罪悪感がすごかった。
予約管理を複数のツールでおこなうときは、さらに注意する必要があると学んだ。
(女性 20代)
1年ほど前、当日店頭でダブルブッキングが発覚したときは「やってしまった……」かなり焦りました。おふたりともすでに来店されているため、振替もできず……。結局、おふたりともに許可を得て、同時並行で進めることに。
途中、放置している時間などもあり、ふだんより時間を長引かせてしまって心苦しかったです。
(女性 30代)
3.予約を飛ばしてしまいクレームに
失敗談3つ目は「お客様の予約を飛ばしてしまった」ことです。
自身の不注意や管理不足で予約を入れ損ねてしまい、後に来店されたお客様からお怒りのクレームを受けてしまったというパターンです。
電話で受けた予約を、そのままメモし忘れてしまった。予約が取れておらず、結果的に当日来店されたお客様に謝罪し、別日で予約を取り直していただいた。
しかし、後日の予約日には来店されず、結果的に自身のミスで失客になってしまったこと。
(女性 20代)
定期的に指名してくださるVIP顧客の予約が入っていたが、疲れがたまっており、翌朝まったく目が覚めず寝坊ですっぽかしてしまった。
(男性 30代)
4.使うハサミを間違えた
4つ目の失敗談は「うっかり使うハサミを間違えてしまった」ことです。
同じハサミでも種類によって用途や切り口が異なるため、違う種類のハサミを使用することは、カットにおいて致命的なミスとなります。
「セニングシザー(すきバサミ)」と「カットシザー」を取り間違えたことです。「前髪をちょっとだけすこう」と思ってハサミを入れたら、通常のハサミでザックリと前髪の一部を切ってしまった。
ハサミの入り方が悪く、なんとか誤魔化したものの、前髪がかなり短くなってしまい……お客様にはお伝え出来ませんでしたが、申し訳ないことをしたなと思いました。
(30代 女性)
5.縮毛矯正・ストレートで大失敗
5つ目の失敗談は「縮毛矯正・ストレートアイロン」で失敗したことです。
お客様の髪の毛の状態や髪質によって、あてる方法が大きく異なるため、縮毛矯正やストレートで失敗しないためには長年の経験値と知識が必要不可欠です。
縮毛矯正にて薬剤の選択を失敗してしまい、お客様の髪の毛をチリチリのボロボロにし、あげく断毛させてしまったこと。根元から毛が千切れ、あきらかに毛の生え方が不揃いになってしまった。
当たり前ですがクレーム・返金となりました。
(20代 男性)
ブリーチを繰り返してるお客様にストレートを当てたら、髪が膨張し、カッパみたいな膨れ方になってしまったことがある。
その後、あわてて再度ストレートをあて(お客様の許可済み)、結果的に髪は真っ直ぐになったものの、かなりの時間をかけてしまった。ストレートとカットだけで合計5~6時間。
幸いクレームにはならなかったものの、お客さんにも迷惑をかけたし、何より疲れすぎた苦い思い出。
(30代 女性)
6.パーマ液がお客様の顔や目にかかった
6つ目の失敗談は「パーマ液がお客様の目に入ってしまった・顔にかかってしまった」というものです。
ターバンの巻きが悪い、もしくは巻き忘れといったミスにより、うっかり目元や顔に液が流れてしまったというケースです。
まだ経験が浅めだったことろ、パーマ液がお客様の目元に流れてしまったことがあります。目からボロボロ涙を流されており、濡れたおしぼりで拭き取ったものの、その後も目が霞んで見えると……。
その後、眼科へいって経過を見ていただいたところ翌日には治られたそうですが、あの時のヒヤッと感は忘れられません。申し訳ないことをしました。
それ以降、ターバンをきつく結ぶことと、一つ一つの行動を丁寧に行うことを心がけています。
(男性 30代)
7.ジアミンアレルギーを発症させてしまった
7つ目の失敗談は「お客様にジアミンアレルギーを発症させてしまった」というものです。
ジアミンアレルギーとは、ヘアカラーをおこなうことで頭皮やお顔に発症してしまうアレルギー反応を指します。かゆみや腫れ・痛みを伴うなど、発症後は辛い症状が続くという特徴があります。
過去、カラーを担当したお客様がジアミンアレルギーを発症され、最終的に損害賠償を求められたことがあります。カラー直後は問題なさそうだったのですが、施術から数時間後、帰宅された際に頭皮や顔・首回りに強烈なかゆみと腫れが発症したらしく、クレームのお電話をいただきました。
たしかにパッチテストなどせず施術をおこないましたが、カラーは初めてでないとのことだったので、気にせずやってしまい……どうすれば良かったのか?と、未だに思い出してしまいます。
(女性 30代)
8.施術の最中に寝てしまった
8つ目の失敗談は「お客様の施術中に眠ってしまった」ことです。
一般的にみると「有り得ない」と感じる施術中の居眠りですが、多忙な美容師の世界では、案外経験している方も少なくないようです。
連日、朝から晩まで休みなく働いており、疲れの限界をむかえ、うっかりお客様のカット中に眠ってしまったことがある。
(20代 男性)
仕事中に疲れすぎて寝てしまったこと。1度目は、休憩中にトイレにいったとき、座った途端に睡魔に襲われ爆睡。先輩が起こしに来てくれるまで、トイレで1時間くらい寝てしまった。
2回目はお客様のヘッドスパをしている最中、寝てしまった。自分の首がガクンとなったタイミングで、慌てて目が覚めた。恐らくお客様も寝ていたので気づかれていない(はず)だが、すごく反省した。
(30代 男性)
以上、美容師がこれまでに経験した今でも忘れられない失敗談8選でした。
共感できる失敗談はありましたか?
他の美容師がやらかしていた、忘れられない失敗談
忘れられない失敗談の中には、自分だけでなく他の美容師がやってしまった経験談もあるでしょう。
現役美容師に聞く「他の美容師がやらかしていた、忘れられない失敗談」について、ご紹介します。
彼女にフラれた直後の後輩が、1人のお客さんに対し「施術メニュー」「お会計の金額」「お客様の名前」すべてを間違え、ほぼクレーム沙汰になっていたこと。
(30代 男性)
シャンプーの際、男性の同僚が腕時計をしたまま髪を洗っていた。
途中お客様の頭にガチャガチャと当たっていたらしく、最終的に「痛いんですが!」と、めちゃめちゃ怒鳴られていたこと。
(20代 女性)
数年前、勉強会へ参加したとき。
講師が「カットで指を切るのは三流の仕事です」といった矢先、その場で思い切りカットで指を切っていたこと。
(30代 男性)
店長が、お客様の「ヘアドネーション(頭髪のない子供のため、髪の毛を寄付する活動のこと)がしたい」という要望で髪をカットした直後、その場でうっかり髪を捨てたこと。
(30代 女性)
後輩が、間違えて店が休みの日に予約を入れてしまい「来店したら店が開いてなかったんですけど、どういうことですか!」とお客様から鬼のお怒り電話が店に入ったこと。
(20代 男性)
仲の良い後輩が、施術中に不手際をはたらいてしまい、ブチ切れたお客様から顔面にタオルを投げつけられていたこと。そして命中していたこと。
絶対に笑ってはいけないが、思わずにやけてしまった。
(30代 男性)
以上、他の美容師がやっていた、忘れられない失敗談でした。
まとめ
今回は「美容師の忘れられない失敗談」をテーマに、現役スタイリストの皆さんに協力いただき、過去の失敗経験についてお聞きしました。
失敗した当時は「辛い・しんどい・不甲斐ない」という、耐え難い気持ちでいっぱいだったかもしれません。しかし過去の失敗経験は、美容師として・人間として成長する糧となっているはずです。
もし今、なにか失敗を引きずっているのであれば、きっとそれは「あなたがさらに成長するために必要な経験」だったはずです。失敗は反省材料として活かしつつ、ポジティブにこれからも美容師のお仕事を頑張っていただければと思います。
当ブログを運営する「JOBOON」は、美容業の専門求人サイトです。
「人は悪くないけれど、給与や休みなど待遇が良くない」
「苦手な上司や同僚がおり、伸び伸び仕事できない」
「家事や育児をしながら、気兼ねなく働けるサロンを探したい」
そんな方は、好みの条件でサロンを選べる「JOBOON」にて、他のサロン情報を覗いてみてはいかがでしょうか。