美容師によくある6つの悩みとそれぞれの向き合い方

 

どんな仕事であっても、その仕事ならではの「楽しみ」、そして「悩み」が存在します。

 

もちろんそれは、美容業界においても例外ではありません。

 

美容師ならではの悩み、それもどう乗り越えるべきか難しい悩みがいくつもあるかと思います。

 

今回は、アシスタントによくある3つの悩みと、スタイリストによくある3つの悩み、計6つの美容師が抱える悩みを取り上げ、それぞれの向き合い方についてまとめました。

 

個人の悩みが何を持って解決となるのかは、人それぞれ。本当の解決方法は自分で見つけるしかありません。

 

だからこそ、美容師のお悩みの“向き合い方”と表現しています。

アシスタントによくある3つの悩み

アシスタントイメージ

 

  1. 【1】自分のやりたいことの時間が作れない
  2. 【2】先輩によって言うことが違う
  3. 【3】腰痛や足のむくみ、手荒れなどがツラい

 

ここでまとめるのは、美容学校を卒業し、憧れのサロン就職を果たしたばかりのアシスタントから聞いた3つの悩みです。

 

思い描いていた美容師の仕事とのギャップがあること、逆に知ってはいたものの想像以上の辛さだったこと、このどちらにも悩んでいる印象を受けました。

 

 

【1】自分のやりたいことの時間が作れない

 

サロンに就職したばかりのアシスタントは、当然ながらできることが少なく、1日中スタイリストのサポートに回ることがほとんどです。

 

本当は「先輩の技術を見て勉強して、質問をしたい」と思っていても、雑誌の整理や消耗品の管理、タオルたたみやフロアの清掃など、サロンの雑務であっという間に1日が過ぎてしまうことが珍しくありません。

 

もちろん、サロンの技術テストに合格してできることが増えていけば、任されることが増え、やりがいを感じられるようになりますが、それまでの日々を「単調だ」と感じるアシスタントが少なくないようでした。

 

また、勤務時間中に学びの時間が作りにくいことだけでなく、勤務時間外(営業時間後や休日など)に時間を取られ過ぎることに悩んでいるアシスタントも多かったです。

 

 

アドバイスイメージ

 

<この悩みとの向き合い方>

 

アシスタントとしてのレベルを上げるために、自主練習や休日の勉強会・セミナー参加に時間を取られるのは仕方ないことです。

 

美容師人生のスタートダッシュを試されていると割りきり、日々の業務に取り組みましょう。

 

レベルアップしてやれることが増えるほど、毎日の仕事を単調だとは感じにくくなります。

 

 

【2】先輩によって言うことが違う

 

「A先輩の言うことに従ったら、B先輩に怒られてしまった…」など、先輩・上司から言われることの辻褄が合わず、理不尽に怒られたような気がして、すごくストレスが溜まるという意見もありました。

 

美容業界に限らずとも、こうした先輩・後輩の意思疎通の悩みは非常に多く見られます。

 

また、自分と同期か1年くらいしか違わないアシスタントと比較され、「○○さんはできているのに、○○さんはどうしてできないの」と怒られて傷つくと答えたアシスタントもいました。

 

確かに、先輩の言っている内容は正しいのかもしれませんが、これは言い方がよくありませんね。

 

先輩もまだ、“人に教える時の伝え方”を掴めていないのかもしれません。

 

「大目に見るべし」と言うと、少し偉そうな感じがしますが、自分がもっと努力すべきと指摘されている部分だけを素直に受け取り、イヤな言い方はスルーしてしまいましょう。

 

 

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<この悩みとの向き合い方>

 

アシスタント側の学びに対するモチベーションの高さが伝われば、親身になって教えようとしてくれる先輩がほとんどです。

 

将来スタイリストとして人の心を掴む練習だと思って、可愛がられる努力を少し意識してみてください。

 

イヤな言い方をしてくる先輩に対しては、「後輩への教え方をまだ迷っている段階なのかもしれない…」と思って、嫌味の部分だけをうまく流すことが無難です。

 

ただ「あまりにもひどい!」と思ったら、我慢せずより立場が上の先輩に、思い切って相談してみましょう。

 

 

【3】腰痛や足のむくみ、手荒れなどがツラい

 

美容師の仕事は、キャリアを問わず肉体的にハードです。

 

新人アシスタントのうちは、慣れない環境であることが疲れに影響することが多いですが、1番深刻なのはシャンプーを任されるようになってからの身体の疲れ・痛みです。

 

特に、サイドシャンプー台が設置してあるサロンで特に多い腰痛、そしてシャンプーを何度も行うことによる手荒れが問題となります。

 

手荒れは、シャンプーを繰り返して手指から皮脂が落ちてしまい、ひどく乾燥することで起こります。手荒れは長患いになりやすく、放っておくと美容師の仕事ができるかできないかのレベルまで悪化することがあります。

 

シャンプー回数が多くなってきたアシスタントは、シャンプーが終わるごとにしっかり手を拭き、クリームで保湿するなどのケアが必要です。

 

 

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<この悩みとの向き合い方>

 

足のむくみや疲れは、横になって(壁にもたれるのでもOK)足を90度の高さまで上げて、10分程その姿勢を維持、足先がしびれるくらいになったら下ろすストレッチを行い、その後お風呂で足全体をマッサージをすると和らぎます。

 

腰は、常に姿勢をキレイに保つことを意識すると、痛みが起こりにくいです。痛みが酷い方は、コルセットを巻くなどの対策をしてみましょう。

 

そして、絶対に看過してはいけないのが手荒れです。シャンプー自体に問題があるのではなく、皮脂が取れて乾燥している状態が続くことが問題なので、勤務時間中も保湿ケアを怠らないようにしましょう。

 

 

スタイリストによくある3つの悩み

スタイリスト

 

  1. 【1】すべての責任を持ってお客様に触れることが怖い
  2. 【2】売り上げや指名数のプレッシャーが重い
  3. 【3】後輩アシスタントの育成がうまくいかない

 

ここでまとめるのは、アシスタントを卒業し、晴れてスタイリストになった美容師が抱える悩みです。

 

地道な努力が実を結び、「ここからが本番!」という楽しさがある一方で、アシスタント時代にはなかった新たな悩みが出てくるようでした。

 

 

【1】すべての責任を持ってお客様に触れることが怖い

 

先輩のサポートをしていたアシスタント時代とは違い、スタイリストになると「1人のお客様」と接するようになります。

 

カットやカラーを行いお客様に満足していただく責任が、すべて自分にあるという訳です。

 

「自分でカットやカラーをしたい」という夢は、美容師を志した以上当たり前に持っていると思いますが、やはりはじめのうちはひどく緊張したり、力不足を痛感する出来事があったりして悩んでしまうという意見がありました。

 

 

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<この悩みとの向き合い方>

 

身もフタもないようですが、とにかく慣れるしか方法がなく、スタイリストとしてたくさんのお客様の施術を担当するうちに、責任に対する怖さは少なくなっていきます。

 

ただしもちろん、責任感を手放していいわけではありません。いつまでも初心を忘れず、冷静・謙虚に自分の足りないところのレベルアップを常に図っていきましょう。

 

 

【2】売り上げや指名のプレッシャーが重い

 

スタイリストになると、必ず「数字」と向き合わなくてはいけなくなります。その数字とは、個人の売り上げ(店販含む)であったり、指名客数であったり、スタイリストとしての評価が具体化されるようなものです。

 

お客様とのコミュニケーションを頑張っている。または、スタイリストになってからも技術に磨きをかけるよう頑張っている。

 

そう思っていても、うまく数字がついてこずに落ち込んだり、「何とかしなくちゃ!」とプレッシャーを感じたりすることがよくあるとの意見が挙がりました。

 

 

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<この悩みとの向き合い方>

 

数字を見るとツラい気持ちになることは分かりますが、焦りは禁物です。

 

売り上げや指名客数のことで頭がいっぱいになってしまうと、今度はあなたの人間としての魅力が伝わらなくなりますし、美容師としての仕事のやりがいを見失うことにも繋がりかねません。

 

あなたの魅力が伝わり、「この人に担当してもらいたい」とお客様に思ってもらえるようになれば、ゆっくりでも数字はついてきます。

 

周りの出来事には常にアンテナを張り、トレンドや季節感をいちはやく取り入れ、自分を磨いていきましょう。

 

 

【3】後輩アシスタントの育成がうまくいかない

 

スタイリストになったら、アシスタントの育成をすることになります。

 

アシスタントを上手に育てなくては、サロンの売り上げには繋がらないのに、なかなか自分の意図が伝わらずに悩んでいるスタイリストが多い印象でした。

 

後輩の育成に悩むスタイリストたちは、他のスタイリストが同じアシスタントにどう指示をしているのか気になったり、「やってみせることはできるけど、やらせてみることができない」と言っていました。

 

口には出していなくても、「自分の言うことを聞かない!」とイライラしてはいませんか?それは、逆効果です。

 

まずはアシスタントを“自分の立場より下の子”と捉えることをやめ、“自分のサポートをしてくれる子(上下関係ではない)”と意識して、アシスタントに接する必要がありそうです。

 

 

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<この悩みとの向き合い方>

 

スタイリストとしての仕事に追われながら、アシスタントの育成もしないといけないのは、大変なことだと思います。

 

1番注意したいのは、「自分の時はこうだった」と自分本位で教えようとし、アシスタントに人間として向き合わないことです。

 

自分のアシスタント時代を思い出してみましょう。先輩に「私はこうだった」とか、「同期の○○ちゃんはできているよ!」と比較されることが、嫌ではなかったですか?

 

ビシッと言う時は言わなくてはいけませんが、自分がアシスタント時代に言われて嫌だった言い方はしないように、気を付けましょう。

 

時には”悩みに悩む覚悟”が美容師には必要

 

サロンワークイメージ

 

アシスタントになったら、社会人として自分を取り巻く環境、そしてサロンの環境に慣れるまで本当に大変です。

 

様々な悩みに向きあうためには、「スタイリストになる」という第1のゴールを常に頭に入れておくと心強いです。

 

“最後に通用するのは、自分の努力”であることは間違いないので、1日でも早くスタイリストになることを目標に、1つずつ悩みに向き合っていきましょう。

 

 

またスタイリストになってから、悩みに向きあうモチベーションを保つためには、具体的な目標を掲げることがオススメです。

 

「スタイリストになってから何を目指すか、具体的に考えていなかった…」という意見がたまに聞かれますが、例えば「今月の売り上げを100万円作る」、あるいは「今少ない40代女性からの指名を30%増やす」というような、具体的な小目標を常に持っておくことで、日々の悩みも前向きに捉えやすくなります。

 

悩みを持っているということは、前進しようと頑張っていることの証なので、今すぐには結果にならなくても、いつかは実を結ぶことでしょう。

 

悩んでいる最中には信じられないかもしれませんが、全く悩みのない美容師人生よりも、たくさん悩みにぶつかる美容師人生のほうが価値があります。

 

時には、悩みに思いっきり振り回されることも、悪くはないのかもしれません。

 

 

JOBOONの「美容師のお悩み解決」に役立つコラムはコチラからご覧ください。