美容師に疲れたと感じる瞬間・対処法は?現役スタイリスト20名に調査
体力面はもちろんメンタル面でもハードな「美容師」であれば、どれだけ仕事が好きであっても
「疲れた」
「しんどい」
「体力がもたない」
そう感じてしまうのは自然なことです。
ときには多忙すぎる日々に心がパンクしてしまい「美容師を続ける自信がない」と離職を検討する方も少なくありません。
この記事では現役の美容師さん20名にアンケート調査をおこない、日常で「疲れた」と感じる瞬間や疲労軽減のために実践している対策についてお聞きしました。
【この記事を読めば】
✓ どんな時に疲れを感じる?美容師の本音がわかる!
✓ 疲労軽減・ストレス発散のために実践していることがわかる!
✓ 仕事に疲れたときの対処方法がわかる!
美容師の仕事に疲れた!辛い!と感じる瞬間は?
美容師の仕事をしている中、「疲れた」「しんどい」と感じるのはどういった瞬間なのでしょうか?
まずは現役美容師さん20名にお聞きした「美容師の仕事に疲れたと感じる瞬間」について、リアルな本音をご紹介します。
1.1日の接客をすべて終えた瞬間
接客中は常に「美容師」として緊張感を持っているため、すべての業務がおわった1日の最後にどっと疲れを感じるという回答が非常に多く見られました。
とくに経験の浅い時期ほど、慣れない接客による “お客様に対する気疲れ” に苦労する美容師さんが少なくないようです。
2.休みなく働き続けたあとの休日
営業日が続いたあとの週末・休日などに、数日間の疲労が押し寄せ「疲れた」と感じるという声も多数上がりました。
3.昼休憩がほぼ取れなかったとき
回転率の早い店舗であれば、休憩時間なしで働き続けるケースも少なくありません。中には「カラーが染まるまでの5分でおにぎりを食べて、また急いで接客に戻る」という出来事が日常茶飯事という美容師さんも数多くいらっしゃいます。
4.お客さんが遅刻し1日のスケジュールがズレたとき
お客様が時間通りに来店されない瞬間は、1日すべてのスケジュールやモチベーションが狂ってしまうため辛いです。
その後の仕事にも影響が出てしまうし、気持ちの準備も整わない。
お客さんが約束通りの時間に来店されなかった場合、指名予約の数が減ってしまう上、その後のお客さんにしわ寄せがいってしまう可能性があります。
お客さんの無責任な対応により思い通りにことがはこばず、精神的にストレスを感じるという声も複数見られました。
5.人間関係がうまくいかないとき
職場の人間関係に疲れてしまいました。もちろん良い先輩・同期もいるのですが、理不尽な理由で怒られたり、すごく細かい事で怒られたり。
ふとした瞬間に泣きたくなったり、美容師という職業に魅力を感じなくなってきてしまいました。
美容師の離職理由にも頻繫にあがる「人間関係」。理不尽な指導やいじめ・派閥などが原因で「疲れてしまった」という美容師さんは少なくありません。
6.寝不足がつづいたとき
帰る時間・寝る時間が不規則で寝不足が続き、体が疲れて何もかも上手くいかず精神的にもイライラします。
生理不順や抜け毛、風邪じゃないのに熱が続いたり、節々の痛みなどの体の不調も出るようになりました。
朝は早朝練習のために早起き、夜は終電ギリギリで帰宅することも珍しくない美容師。慢性的な寝不足に悩まされている方も数多くいらっしゃいます。
7.お客さんとの会話・接客に嫌気を感じたとき
美容師を続ける上で欠かせない「お客様とのコミュニケーション」ですが、そういった会話のやり取りが辛い、自分には向いていないという美容師さんもいらっしゃいます。
8.クレームが入ったとき
気づくと涙が出そうになります。
全ての美容師が通る道ではあるものの、精神的なダメージも大きなお客様からのクレーム。とくに歴が浅いタイミングでクレームを受けると「次からの接客が恐い」「またクレームを言われるのではないか」と、悪循環で精神的に疲労を重ねてしまう方も少なくありません。
このように業務の様々な場面・要素から、日常的に「疲れ」「しんどさ」を体感していることがわかりました。
美容師が疲労軽減・ストレス発散のために普段からしていること
慢性的な立ち仕事で、常にお客様に気を張る必要がある美容師の現場は、通常の職種に比べ疲労感や気疲れが発生しやすい環境といえます。
疲労軽減やストレス発散のため、美容師が日常から意識している行動について見ていきましょう。
1.趣味で思いっきり気分転換をする
自分なりの趣味や打ち込めるものを見つけ、休みの日に思う存分楽しむことで気分転換をしているという声が非常に多く見られました。
クタクタで「1日外出せずに過ごしたい」という日も多々あるでしょうが、あえて外に出ることで気持ちがリフレッシュされ、ストレスが軽減される可能性もあります。
プライベートの時間は、隙を見つけてウォーキングする、ギターを弾く。
時間を忘れて集中することができ、気持ちも切り替えられるため。
2.家族との時間を大切にする
家族との団らんをもうけることで、仕事でたまった負の感情をリフレッシュするという声も見られました。
家族以外にも「心置きなく話せる相手」と触れ合ったり会話したりすることは、仕事のストレスを解消し気持ちを切り替える上で有効な手段です。
3.予約の入れ方を工夫する
お客さんの予約の入れ方、シフトなどを工夫することで効率が良く疲労のたまりづらい働き方を意識している、という美容師さんもいらっしゃいます。
フリーランスのような個人で活動する美容師さんであれば、より柔軟にやりやすい働き方を工夫することが可能です。
4.風呂やサウナで疲れをとる
「毎日、必ず湯舟につかる」「定期的にサウナへ行く」ことで、慢性的な疲労を軽減している美容師さんも少なくありません。
5.ひとりの時間を意識的に作る
常にスタッフやお客さんと接し続ける美容師だからこそ、1人の時間を意識的にもうけることは非常に重要です。
結婚して家族と一緒に住まれている方でも「あえて自分だけの時間をつくる」ようにしているという声が複数見られました。
接客業で常に気を張り続けるため、家に帰ったら一旦、車にむかい1人きりの「自由時間」をもうけるようにしています。
車内では何も考えずボーっとしたり、自分のキャリアについて考えたり。YouTubeを見ていることもあります。笑
このようにプライベートの過ごし方から仕事の取り組み方まで、様々な方法で疲れを貯めない・気持ちを切り替える努力をされていることがわかりました。
美容師が仕事に疲れたときの対処方法
美容師として頑張ってきたものの、正直疲れてしまった。肉体的にも精神的にもハードな美容師という仕事だからこそ、そういった悩みを抱える美容師さんは少なくありません。
「美容師の仕事に疲れてしまい、正直この先も続けていく自信がない」という方へ、疲れた時の対処方法についてご提案します。
1.入客数の落ち着いたサロンに変えてみる
1つ目の対処方法は入客数が少なく、あまり忙しくない店舗に勤め先を変えてみるといった方法です。
とくに大型店舗ほど来客数が多く接客や雑務の量も増えるため、体力的にしんどい方は中小規模・地域密着型のサロンなどを選んでみるのも1つの手段です。
実際、現役スタイリストのうち94.7%が「サロンによって業務の忙しさ・しんどさは大きく異なる」と回答しています。
「疲労で美容師の仕事が続けられない」という方であれば、一度お仕事を離れて心や体を休めてから、改めて忙しくないサロンへ就職してみるという手段もあるでしょう。
2.人間関係のストレスが少ないサロンに変えてみる
「精神的に疲れた」という美容師さんの中には、お客さんだけでなくスタッフ間の人間関係にストレスを感じている方も少なくありません。
仮に人間関係が苦痛で美容師の仕事に影響を及ぼしているのであれば、スタッフ間の関係が悪くない別のサロンへ就業先を変えてみるのも1つの手です。
人間関係の良し悪しは実際のところ入社するまでわかりづらいですが、気になる方は一度「体験入社」や「お客さん」として、気になるサロンへ来店してみると良いでしょう。
仮にスタッフ間の雰囲気がギスギスしている場合、上下関係が厳しい場合などは、実際に店舗内へ足を運ぶだけでも肌感覚で感じ取れる可能性が高いためです。
【番外編】アシスタント時代に店を変えるのはあり?
疲労で仕事を続けるのが難しいものの「今のタイミングで店を変えたり離職するのは恐い」というアシスタントの方は多いでしょう。
結論、アシスタント時代に店を変えるのは自分を守る術として有効な方法です。一方、店を変えても良いので、可能であればスタイリストデビューを果たすまで、美容師の仕事を続けてほしいと思います。
理由としては、スタイリストの状態まで待つことで
・美容師としての面白さ・やりがいが見える可能性がある
・仮に転職した後、美容師の仕事に戻ってきやすい(手に職が就く)
といったメリットが考えられるためです。
アシスタント時代のサロン変更に関しては、以下の記事も参考にしてみてください。
【おすすめ記事】美容師アシスタントが店を変えるのはアリ?ベテラン美容師31名にメリットや後悔を聞いてみた
3.「いつまで頑張るか」期限や目標を設定する
長距離走と同じで、期限や目標が見えない状態で走り続けるのは非現実的なこと。いま「美容師の仕事がしんどい」という方は、一旦どこまで走り切るのかという期限や目標を設定すると気持ちがラクになるかもしれません。
例えばアシスタントの方なら「まずはスタイリストデビューを果たすまで」、すでにスタイリストとして活動されているなら「あと半年で満足のいくカットを習得するまで」という具合です。
全力でやりきった上での転職や離職であれば、自分の中でも納得感をもって次のステップへ進みやすくなります。
4.キャリアチェンジを検討するのも手
どうしても美容師の仕事に疲れたなら、一度ハサミを置いて、別の職種へキャリアチェンジを図るのも1つの手段です。美容や接客への関心が失われていないなら、ぜひ美容師業で培ったそれらの知識を活かして新たな職種にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
コミュニケーション能力を活かした接客業や営業職、あるいはヘアメイクさんや美容部員・美容関連のメーカー職に就かれる方などもよく見かけます。
仮に転職先で「やはり美容師が天職だった」と気づいた場合も、スタイリストの経験さえあれば再び美容師として復帰することが可能です。
【おすすめ記事】「美容師を辞めるのはもったいない」の本当の意味とは?あなたの状況別に最善の選択肢を提案
まとめ
気力・体力ともに一般の仕事に比べ「タフさ」を求められるのが、美容師の仕事です。
どれだけ高いモチベーションややる気をもって臨んだとしても「疲れたな」「しんどいな」と感じてしまうのは、ごく当たり前のことです。
いま疲労でいっぱいのアナタは、まずは自分を可能な範囲で労わること、そして今後自分がどうすれば無理をせず長期的に就業していけるのかを、自分と向き合って考えていただきたいなと思います。
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