【現役美容師に聞く】美容師に向いている人とは?必要な能力ややりがいも
将来美容師になりたい方や、美容師として働いている方のなかには、「美容師に向いている人はどのような人なのだろう」と疑問に思うこともあるのではないでしょうか。
今回の記事では、現役で活躍する美容師さん35名に、
- ・美容師に向いている人の特徴
- ・美容師に向いていない人の特徴
- ・美容師として活躍するために鍛えるべきスキル
- ・美容師としてのやりがい
についてじっくりお話を伺いました。
20代から60代まで幅広い年代の美容師さんにお話を伺ったので、同年代の美容師さんや、経験豊富な先輩美容師さんなど、さまざまな価値観に触れることができます。ぜひ参考にしてください。
美容師に向いている人の特徴は?
現役美容師さんが考える、美容師に向いている人の特徴をまとめました。
美容やファッションが好き
美容師に向いている人の特徴を現役美容師さんに伺ったところ、「美容やファッションに興味がある人」という回答が多い傾向がありました。
【現役美容師の声】
美容が好きな人が美容師に向いている。好きでないと美容師を続けられないと思う。
(40代)
美容が好きでないとお客さんとの会話が成立しにくいため、美容に興味がある人が美容師に向いている。
(40代)
美容が好きでこだわりが強い人が美容師に向いていると思う。美容師は得意なことや好きなことを追求できるし、ヘアやメイクで人を幸せにすることができる仕事だから。
(20代)
おしゃれについてお客様と会話できる人が美容師に向いていると思う。
(40代)
美容が好きでないと仕事を続けられない、またお客様と会話ができないと思う美容師さんは多いことがわかりました。美容への興味がないと、美容師を続けるのは厳しいのかもしれません。
向上心・学習意欲がある
現役美容師さんからの回答には、「向上心がある人」「学習意欲がある人」は美容師に向いているというものがありました。
【現役美容師の声】
努力できる人が美容師に向いている。
(40代)
向上意欲がないと成長しないから、向上心がある人が美容師に向いていると思う。
(30代)
コツコツ練習できる人が美容師に向いている。レッスンを積むことで自分の技術向上につながるから。
(60代)
新しい技術や情報に対して意識が高い人。
(30代)
勉強熱心な方。
(40代)
美容師という職業は、向上心を持って技術を磨き続けることが大事ということがわかります。例えば、お客様の髪の悩みや要望に対するヒアリング能力・提案力等です。
ただ日々の仕事をこなしていくだけでは、美容師として成長するのは難しいでしょう。
コミュニケーション能力がある
コミュニケーション能力がある人が美容師に向いていると考える現役美容師は多いようです。
【現役美容師の声】
人見知りしない人は美容師に向いている。
(50代)
人に元気を与えられる人は美容師に向いていると思う。
(60代)
社交的で聞き上手な人は美容師に向いている。お客様との信頼関係を築くためにコミュニケーションは大切だから。
(40代)
美容師はコミュニケーション能力が必要なので、人との触れ合いが好きな人は美容師に向いている
(40代)
お客様様の要望をしっかり聞いて興味を持ってあげられる人が美容師に向いていいる。
(40代)
コミュニケーションに自信がない美容師さんは、コミュニケーションスキルを磨いていく必要があることがわかります。コミュニケーションスキルは接客を通して磨いていく方も多いので、一つひとつの接客を丁寧にすることが大切です。
お客様の喜びを自分の喜びにできる人
優しい人は美容師に向いていると回答した現役美容師さんもいました。
【現役美容師の声】
人のために動ける人は美容師に向いている。お客様の悩みを解決したり喜んでいただいたりすることが大切だから。
(40代)
優しい人が美容師に向いている。優しい人はお客様の気持ちをくみ取れるし、寄り添えられるから。
(40代)
心の広い人は美容師に向いている。反論せずに話を危機、嫌な顔をしないことが大切。
(60代)
その他の回答
現役美容師さんが回答した美容師に向いている人の特徴を紹介してきましたが、ほかにも次のような回答も見られました。
【現役美容師の声】
作業効率が良い人は美容師に向いている。上手くお客様を回すことが肝心。
(30代)
素直な人は美容師に向いている。否定をせずに取り組むので、成長していくスピードが速いから。
(43歳)
作業の効率性は経験が浅いうちだと難しく感じられることも多いでしょう。経験を積むうえで鍛えられる側面もあるのかもしれません。
美容師に向いていない人の特徴
現役美容師さんはどのような人が美容師に向いていないと考えるのでしょうか?美容師さんからの回答を確認しましょう。
努力できない人
美容師として活躍するには、努力が必要です。努力できない人は美容師に向いていないと回答した美容師さんが多く見られました。
【現役美容師の声】
美容師は我慢が多い仕事だと思うから、辛抱強くない人は美容師に向いていない。
(60代)
技術力が落ちると指名などもされないから、練習を積極的にやらない人は美容師に向いていない。
(年代未回答)
向上心がない人は美容師に向いていない。
(30代)
コミュニケーションを取るのが苦痛な人
同様に、コミュニケーション能力も美容師には欠かせない要素です。人とのコミュニケーションが辛い人は美容師に向いていないと考える美容師さんは多いことがわかりました。
【現役美容師の声】
人に興味がない人は美容師に向いていない。
(40代)
コミュニケーションが取れない人は美容師に向いていない。
(30代)
美容師に向いていない人は少ないと思うけれど、コミュニケーション能力が弱いと美容師には厳しいかもしれない。
(20代)
接客の嫌いな人は顔に出るため、美容師に向いていないと思う。
(30代)
指名をもらい続けるために最低限の飽きさせないコミュニケーション能力が必要だから、人と話すのが嫌いな人は美容師に向いていない。
(30代)
美容やおしゃれに興味がない人
現役美容師さんのなかには、美容やおしゃれへの興味がない人は美容師に向いていないと考える方もいるようです。
【現役美容師の声】
接客するにあたり最低限の身だしなみは必要だから、不潔な人は美容師に向いていない。
(20代)
どれだけ話が上手くても美容が好きでない人はお客様と話せないから、美容が好きでない人は美容師に向いていないと思う。
(30代)
おしゃれに興味がない人は美容師に向いていないと思う。
(40代)
自分勝手な人
自分勝手な人は美容師に向いていないと回答する美容師さんもいました。
自分のこだわりを最優先する人は美容師に向いていないと思う。
(20代)
優先順位の1位が自分な人は美容師に向いていない。結局1人よがりになるから。
(40代)
人に興味がない人は美容師に向いていない。自分勝手な施術はお客様からは支持されないと思うから。
(30代)
根気がない人
美容師は、業務中はほぼ一日立ちっぱなしの体力が必要な仕事です。また、同じことを繰り返すシーンも多いため、根気がない人は美容師に向いていないと回答する美容師さんもいました。
【現役美容師の声】
仕事内容は意外と地味(同じ事を繰り返すので)なので、根気強くないと美容師は務まらない。
(40代)
美容師は立ち仕事なので、体力がないと美容師としてやっていけない。作業効率良く動くことも大事。
(30代)
その他の回答
美容師に向いていない人の特徴を紹介してきましたが、その他の回答には次のような内容もありました。
【現役美容師の声】
お客様を甘く見ている人は美容師に向いていない。美容師は毎日お客様と接しているが、来店されたお客様からすると年に数回しかない貴重な時間なので、妥協した仕事はしてはいけないから。
(年代未回答)
飽き性の人は、技術を習得するのに時間を要するから美容師に向いていないと思う。
(40代)
美容師には柔軟さが必要だと思うため、頭の硬い人は美容師に向いていないと思う。
(40代)
素直ではない人や自分よがりの人は美容師に向いていない。成長できないし、周りの人に協力してもらえないと思うから。
(30代)
美容師に向いていない人の特徴は特にない。努力すれば補えるから。
(40代)
「向いていない人はいない。努力次第でどうにでもなる」と回答した美容師さんも。確かに、苦手なことがあったとしても、やる気さえあれば、努力次第でカバーできるのかもしれません。
美容師として活躍するために鍛えるべきスキル
続いて、現役美容師さんに「美容師として鍛えるべきスキルは何か?」という質問に対しての回答を紹介します。
技術力の向上
美容師として鍛えるべきスキルとして、技術や向上心と回答した美容師さんは数多く見られました。
【現役美容師の声】
美容師は技術力があるのが当然だから、技術力を鍛えるべき。
(年代未回答)
カラー・カットなどの技術面と仕事を楽しむ精神面が美容師には必要だと思う。向上心がないとお客様のリピートにもつながらない。
(20代)
何にでも興味を持ち、探求する気持ちが美容師には必要だと思う。
(40代)
お客様一人ひとりに臨機応変に対応できる能力が美容師には必要だと思う。
(20代)
特に、アシスタント時代には美容師としての基礎を磨いていく必要があります。この時期は、ときにはプライベートを多少犠牲にしてでも、練習したり講習会に参加したりする必要があるかもしれません。
コミュニケーション能力
現役美容師さんの多くが、美容師としてコミュニケーション能力を磨く必要があると考えています。
【現役美容師の声】
美容師は対話を鍛えるべき。接客業になるのでお客さんを楽しませることができるのがベスト。
(40代)
お客様への提案や接客につなげるために、美容師はコミュニケーション力を鍛えるべき。
(40代)
美容師は傾聴力を鍛えたほうが良い。お客様の悩みやなりたい理想を引き出すため。
(30代)
美容師はコミュニケーションを取る回数を増やし、人とのコミュニケーションパターンを増やしておくことが大切。
(40代)
もちろん、なかにはコミュニケーション能力に自信がない方もいるでしょう。そんな方は、仕事を通してコミュニケーション能力を磨いていくという気持ちが大切です。
→ 美容師に本当に必要な会話術 | 会話の苦手意識は関係ない?
メンタルを鍛える
どんな仕事でも言えることかもしれませんが、メンタルが強いことは、美容師にはあったら得な能力と考える現役美容師さんもいるようです。
【現役美容師の声】
美容師はメンタルを鍛えるべき。くじけない心が大切だと思うから。
(60代)
美容師は忍耐力を鍛えるべきだと思う。忍耐強く努力することが大切。
(30代)
美容師という職業は精神的にも体力的にもタフさが求められるため、メンタルを鍛えることが重要な要素なのかもしれません。
経験が浅い美容師さんは、うまくいかないときに落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
経験を積むなかで自分なりの向き合い方を見つけていくことが大切です。また、自分に合うストレス解消方法を見つけ、帰宅後はなるべくリラックスして過すといいでしょう。
流行を知る
美容師として鍛えるべきスキルとして、流行を知ることと回答する美容師さんもいました。
【現役美容師の声】
美容師は、技術はもちろん、最先端の流行を知ることが大事。年齢が上がるにつれついていけなくなるため。
(年代未回答)
美容師は、最新の流行をいち早く取り入れるスキルを磨くことが大事。流行りはおしゃれの第一歩だから。
(40代)
これからの時代はSNSを利用して流行を知ることが大事。
(60代)
流行を知るにはSNSを利用したり、街中をウォッチングしたりして、流行を常に意識してアンテナを張ることが大切です。
その他の回答
現役美容師さんが回答した美容師として鍛えるべきスキルをお伝えしてきましたが、なかには次のような回答も見られました。
【現役美容師の声】
美容師は観察力を磨く必要がある。
(50代)
美容師には集中力が必要。何事にも集中して取り組まないといけないから。
(20代)
観察力や集中力も、美容師として磨いていくべきスキルと考える美容師さんもいるようです。
美容師のやりがいは?
現役美容師さんに、美容師としてのやりがいもお聞きしました。
お客様に感謝の言葉をいただけたとき
現役美容師さんのほとんどが、お客様に喜んでいただけるのがやりがいと回答しました。
【現役美容師の声】
最後に感謝の言葉を頂けることにやりがいを感じる。
(60代)
お客様に喜んでいただけることにやりがいを感じる。お客様からシャンプーがとても上手と言っていただき、「スタイリストになったら、指名するわ」といていただいたことがうれしかった。
(20代)
お客様からのありがとうの言葉を言われたときにやりがいを感じる。「周りの人に髪型を褒められた」とお客様から聞いたときもうれしい。
(30代)
お客さんの役に立てたとき
お客様の笑顔を見ることができたとき、お客様の悩みを解決できたときにやりがいを感じると回答する現役美容師さんも数多くいます。
【現役美容師の声】
「ここでしてもらうようになってから髪の扱いが楽になった」「周りから褒められる」などのお声をいただくことにやりがいを感じる。
(20代)
お客様の相談を一緒に改善・クリアして喜んでくれたときにやりがいを感じる。
(40代)
人を幸せにできることにやりがいを感じる。
(30代)
お客様に感謝されることにやりがいを感じる。お客様の悩みを改善できたり、喜んでいただけたりすることがうれしい。
(40代)
その他
現役美容師さんのなかには、次のようなときにやりがいを感じると回答した方も。
【現役美容師の声】
向き合って一緒にデザインを作っていけることにやりがいを感じる。
(年代未回答)
いろいろな方の人生に関わることができるところにやりがいを感じる。
(40代)
頑張りがダイレクトにお客様からの評価につながることにやりがいを感じる。
(30歳)
お客様さんと長いお付き合いができることがうれしい。
(40代)
人と話すのが好きなので毎日楽しいです。
(60代)
人と話すことに喜びを感じる方や、頑張りがダイレクトに評価されることにやりがいを感じる方は、美容師に向いているのかもしれません。
→ 「美容師は向いていないから辞めたい」と悩んでいた先輩スタイリストからのアドバイス
まとめ
美容師として働いていると、ときには自信をなくして「自分には向いていないのではないか」と感じることもあるかもしれません。
実際に、美容師には向き不向きがあることが今回の調査でわかりました。しかし、同調査では苦手と感じることも努力次第でカバーできることも示しています。
さらに、現役美容師さんの多くが、努力の先にやりがいを見出しているようです。
「美容師に向いていないのではないか」と考える方は、現役美容師さんからの回答を参考にしてみてください。悩みが解決するヒントが見つかるかもしれません。
JOBOONでは、美容師さんに役立つコラムを多数掲載しているので、ぜひ参考にしてください。