美容師のツラい腰痛の原因とケア方法
様々な職業に腰痛はつきものですが、美容師もツラい腰痛に悩まされやすい仕事の1つです。
実際にサロンで働く美容師53人に「腰痛があるかどうか？」と調査してみた結果、なんと49人(全体の約9割)が「腰痛がある」と回答しました。
なお、腰痛の程度は人により個人差があるようで、自分でなんとか予防策をとっている方や改善治療を行っている方、「逆にどうしたら腰痛が無くなるのか教えてほしい！」と困っている方も見られました。
そこで今回は、美容師にとても多い悩みの1つである腰痛の原因や改善方法についてお伝えします。
美容師が腰痛を抱える2つの原因は立ちっぱなし作業とシャンプー
美容師がツラい腰痛を抱えてしまう主な原因は、長時間の立ちっぱなし作業と、無理な姿勢が続くシャンプーです。
ヘアカットやヘアカラーを立って行うサロンの場合、予約が埋まっているスタイリストはほぼ1日中立ったまま動き回ることになります。
サロンの方針でヘアカット・ヘアカラーは着席で行う場合もありますが、あらゆる雑務もこなすアシスタントの場合は、ゆっくり座っている暇はほとんどありません。
また、少し屈んだ状態で力のいる作業を続けるシャンプーやヘッドスパも、腰に大きな負担がかかります。
シャンプーやヘッドスパには、お客様の後ろ(頭側)にまわって行う”バック姿勢”と、お客様の横にまわって行う”サイド姿勢”があるのですが、体勢的に無理のあるサイド姿勢のほうが、腰を痛めやすいという意見が多く出ています。
立ちっぱなしの作業も、シャンプー・ヘッドスパも、美容師の仕事ではごく当たり前な日常です。
アンケートを進めていると「確かに腰痛はツラいんだけれども、仕事上仕方ないことではある」と割り切られている方が多く、腰痛が原因で美容師の仕事を辞めることまで考える方は、少ない印象でした。
実際に美容師が行っている腰痛のケア方法の例
- ・サポーターやコルセットを装着する
- ・バックシャンプーに変える
- ・炭酸入浴剤を入れて入浴する
- ・お尻や太もも、股関節などのストレッチ
- ・痛む部分にカイロを貼って血流をよくする
- ・時間ができたら温泉に出かける
- ・サプリメントを飲む
- ・アイシングをする
- ・岩盤浴に行く
- ・鎮痛剤を飲む
- ・整骨院に行く
- ・マッサージに行く
- ・鍼治療に行く …etc
アンケートで「腰痛がある」と答えた方に、「普段どうやって腰痛のケアを行っているのか？」と聞いてみたところ、上記のように様々なケア方法が出てきました。
「色々と試してみて、自分にあう腰痛ケア方法を探したほうがいいと思う」という意見が出たのですが、ずばりその通りで、どの腰痛ケア方法が自分にとって効果が高いのかやってみないと分からないので、いくつか試してみることをオススメします。
ただ予想通りではありましたが、「整体に行く」、「マッサージに行く」、「鍼治療に行く」といった意見はとても多かったので、プロの手による腰痛緩和は、やはりひと味違うのかもしれません。
腰痛がない美容師が、今後も腰痛になりにくくするための習慣
現状腰痛持ちである美容師が、腰痛をおさえるために様々な工夫を行うことは普通ですが、今は大して腰痛に悩んでいない美容師も、これから酷い腰痛になりにくいように、早めの対策をはじめておくべきです。
今はまったく腰が痛くなくても、ある日突然腰が痛くなるかもしれません。そんな時、普段から腰痛対策をしていたかどうかで、痛みの程度が変わる可能性があるのです。
- ・姿勢をよくすることを心がける
- ・背筋など軽い筋トレをして腰回りの筋肉を鍛える
- ・朝晩のストレッチを習慣化する
- ・半身浴を習慣化する
- ・ジム通いやフットサル、ランニングなど定期的に体を動かす …etc
方法は様々あるようですが、とにかく日ごろから筋肉をある程度鍛えておくこと、そしてほぐしておくことがポイントなようです。
腰痛になりにくくするためだけではなく、単純にカラダ全体の健康維持やストレスの解消にもつながるので、ぜひとも毎日の生活に適度な運動とストレッチの習慣を取り入れたいところですね。
腰痛に効果があるとされるストレッチを紹介
ではここで、腰痛に効果があるとされているストレッチ方法を1つ紹介しましょう。
＜ 自宅で出来るカンタン腰痛ストレッチ ＞
- 1．仰向けに寝る
- 2．両ひざを折り曲げ、足の裏を床につける
- 3．腕を左右に真っすぐ開き、Tの字になる
- 4．両肩は床につけたまま、曲げた足を左右どちらかへ倒す
- 5．倒した体勢のまま、20秒～30秒キープ
- 6．倒した足をもどす
- 7．今度はさっきと反対側へ、曲げた足を倒す
- 8．さっきと同様、そのまま20秒～30秒キープ
- 9．倒した足をもどす
- 10．【4】～【9】の工程を数回繰り返す
上記のストレッチは、腰回りの筋肉だけでなく、意外と腰痛に関連しているお尻回りの筋肉もほぐすことができます。
寝る前や起床後のちょっとした時間にできるストレッチなので、ぜひ1度試してみてください。
また、もし通っている整骨院やカイロプラクティックなどがあれば、担当の方に自宅でできて腰痛に効果があるマッサージ方法・ストレッチ方法を教えてもらうのも1つの手です。
ちなみに回収したアンケートでは、「ストレッチやマッサージは、お風呂上がりに行うと腰痛によく効いている気がする」という意見がいくつか見られました。
まとめ
以上、美容師につきものの悩みである腰痛の原因とケア方法、そして腰痛になりにくくするための工夫方法をまとめてみました。
もちろん、この記事で挙げた以外にも、有効策はあるかと思います。
サロンで働く他のスタッフに、どんな腰痛対策を行っているのか聞いてみるのも1つの手かもしれませんね。
また、あまりにもひどい腰痛を抱えている方は、とにかく我慢をしないことが大切です。
ツラい腰痛の我慢を続けてしまうと、悪化して腰椎椎間板ヘルニアなどを引き起こす可能性があるので、「あまりにもひどいな」と思ったら、早めに病院で診てもらうことオススメします。
また、先輩スタッフやサロンオーナーに腰痛についての現状を打ち明ければ、何か対策を練ってくれるかもしれません。
アンケートの結果では「何とか腰痛を我慢している」という意見も多かったですが、1人でツラい痛みを我慢することはせず、時には周りの力を頼ることも必要でしょう。
美容師に限らず、好きな仕事を長く続けるためにはカラダが資本です。
決して無理はせず、自分のカラダのケアを優先してあげてくださいね。
働く美容師の毎日に役立つJOBOONの他コラムを見る方はコチラから！
※JOBOONコラム一覧ページにリンクしています。