満足度86%!美容室が知っておきたいヘアカラー専門店の良さとユーザー意識
昨今、ヘアカラー専門店の人気が出てきているのをご存知の方が多いかと思います。
ただ、その理由がどんなところにあるのか?また、なぜお客様は美容室ではなくヘアカラー専門店を利用するのか?市場調査の結果から見えてきたヘアカラー専門店の良さとユーザー意識について、具体的にまとめてみました。
特に、ヘアカラー専門店様、ヘアカラー専門店を競合とされているサロン様にご覧いただくことで、さらなる発見があるかもしれません。
ヘアカラー専門店の利用者の意識調査結果
ヘアカラー専門店を利用したことがある方を対象に、「ヘアカラー専門店の利用頻度」、「ヘアカラー専門店を利用したことがある回数」を調査しました。
調査結果を簡単に伝えると、利用頻度は1か月に一回~3か月に一回がほぼ同数であり、美容室(サロン)の利用頻度に近い数字が確認されました。
ただ、利用回数は3回以下の回答が全体の8割を占めています。
その仮説は2つです。
①ヘアカラー専門店を利用し始めのユーザーが多いと考えられる。
②何度かヘアカラー専門店を利用したけど、美容室(サロン)だけでいいと思って利用をやめた。
◆①ヘアカラー専門店を利用し始めのユーザーが多い場合
最近認知度が向上してきたため、利用を考えていたユーザー層がカラー専門店の利用を始めたばかりであれば、今後さらにユーザー数が増える可能性がある。
この仮説が正しければ、今後さらに美容室の顧客争奪戦に拍車をかけ、顧客単価をどのようにしてあげるのかが今まで以上に考えなければいけないようになる可能性がある。
◆②ヘアカラー専門店を何度か利用したけど、利用をやめた場合
カラーだけであったとしても今まで以上に費用がかかるようになるため、美容室に行くときまではカラーを我慢しようと思うユーザーの可能性があります。
またこれらの理由が費用の問題なのか、時間の問題なのか、サービスなのかはわかりませんが、カラー専門店だけでも徐々に増えてきているので、どのように新規のお客様に来店いただき、継続して来店いただけるようになるのかが課題になってくる可能性は十分に考えられます。
ヘアカラー専門店をどんな目的で利用するのか?
ヘアカラー専門店利用している方は、白髪染め、ファッションカラー、全体のカラー、リタッチと4つで、その中でも全体カラーで利用する方が最も多かったです。
ただ、このように利用している方でも、ヘアカラー専門店だけではなく、美容室も併用して利用している方の割合が、約60%にものぼります。
なぜお客様はヘアカラー専門店を利用するのか?
結論を先にお伝えすると、「髪を切りたくないけどカラーだけをお願いしたい」「カラーだけしたいけどお金をあまり掛けたくない」「リタッチだけなら値段が安い」「市販の毛染め剤より綺麗」と言った理由が目立ちました。
具体的な声も同時に掲載させていただきます。
【1人目】
カットもお願いする時は、美容室を利用します。カラーだけでいい時はカラー専門店を利用しています。
【2人目】
カラー専門店は美容室よりも値段が半額から3分の1程度ですむので、重宝します。 白髪染めで利用していますが、1ヶ月もしないうちに根元が目立ってくるので、根元染めだとさらに値段も安く、ホームカラーよりもきれいなので利用しています。
【3人目】
気分により美容室とカラー専門店を使い分けている。ヘッドマッサージやスパ等したい時は美容室、カラーだけしたい時は専門店へ行きます。
【4人目】
伸びてきた部分がいつも気になるのですが、リタッチだけの場合、カラー専門店の方がラクだと思ったからです。
【5人目】
基本的には、美容室でカラーをしてもらっているが、髪がのびてカラーだけをしたいときはカラー専門店を使う。
【6人目】
カラー専門店はお金がない時に行く。余裕がある時は美容院に行く。
【7人目】
美容室ではカットとカラーをして、カラーだけしたい時はカラー専門店に行けば割安だからです。
【8人目】
髪を切る必要のないときは、カラー専門店に行っている。
【9人目】
美容室で、カットとカラー2つとも施術してもらうと、結構な金額がかかってしまうので、カラーは専門店でするようにしている。あと、市販の毛染め剤で自分でするのは仕上がりに不安を感じるので。
【10人目】
普段は美容室を使用していますが、伸ばしている期間や髪の色が気に入らなかったとき、などに利用しやすいから。
◆へアカラー専門店を利用しているお客様の声から分かること
髪を切る必要のないとき、カラーのみの施術を望むとき、リタッチだけでいいときなどにカラー専門店を利用する人が多いのは声からわかります。
そのため、仮説を立てるのであれば、カットなしで美容室に行くのは抵抗感があり、また、価格が安いというカラー専門店の差別化ポイントがあるので、美容室はカラーのみのクーポン発行や、リタッチの促進などを進めることによって、ヘアカラー専門店との差別化ポイントを少し減らせるかもしれません。
ヘアカラー専門店を利用しているユーザーの満足度
満足度は驚異の86%を占めており、どちらでもないという回答が残りの14%を占めています。
◆満足をしているユーザーの声
非常に多くの方の声をいただきましたが、似ている声も多かったため、抜粋して紹介させていただきます。価格面、品質面、気軽さにより満足度を得ていることが多く見受けられます。
◆値段・品質に満足している人の声
●希望通りの髪色になるので満足している。値段もお手頃で待ち時間も特にないので満足している。
●ムラなく出来て美容院より安いから。
●安く済み、色の持ちも普通の美容室と変わらないから。
◆値段に満足している声
●リタッチでしか利用していませんが、安い金額でお手軽にカラーできて良かったので、また利用しようと思っています。
●美容院より、カラーはカラー専門店の方が安くて綺麗にしてもらえるため。
●安くできるし、短時間で仕上げてくれるから。
◆時間と気軽さで満足している声
●時間がかからないので通いやすい。
●支払いは券売機、シャンプーは機械が自動で洗ってくれる、ブローはセルフですが、良い意味で機械化されていて気楽に行けます。そして作業も速いです。
●あまり時間がかからず価格も良心的だから。
◆カラーの品質の高さに満足している声
●白髪染めの色も豊富に揃っていますし、スタッフの方の技術力もありますから、仕上がりはとてもきれいです。
●今までは家でホームカラ―で染めていましたが、染まりにくい髪質で完全には染まらず毎回ストレスを感じていました。カラー専門店ではさすがにプロの方がプロのヘアカラー剤を使ってもらえるのでしっかり染まるのでうれしいです。ブローを自分ですることは抵抗ありません。
●予約なしでもいける。カラーに慣れてる方が多く失敗はない。
●色むらもなく仕上がりも髪へのダメージもないので満足している
◆ダメージの少なさに満足している声
●とにかく楽で丁寧にしてもらえるので、髪へのダメージも少なさそうに感じました。
●カラー頻度が高いから使い分けているが、カラー専門店で行うとダメージが少なくて良い。
●いつも髪が傷むことなく、きれいに染まるので。
不満足なユーザーの声
逆に不満を感じているユーザーはどんな声があるのか?を見ていこうと思います。
●カラー専門店は、結構事務的な対応されるし、流れ作業的な印象。髪の毛についてのアドバイスとかも少ない。美容室の方がカウンセリングが丁寧で、作業も細かい。
●やはり普通の美容室とは違うため、終わったあとの特別感が違う気がするため。
●時間的には短時間で済むけどシステムがわかりづらく、スタッフが雑な感じがした。仕上がりは良かったけど機械的に扱われてる感じがしてちょっと嫌だなと思った。
●自分はいつも同じ注文なので、良い悪いは思わない。
◆不満なユーザーの声から分かること
これらの不満の声は、「今、美容室という綺麗にしてくれる場に来ている」といった特別感を求めている方、また「スタイリストなどと話をして丁寧なサービスを受けたい」といった思いがある方が不満に感じる傾向にあるのかもしれません。
これらのユーザーは、利用しやすく、安くカラーのできる美容室を望む傾向にあるのかもしれません。 仮にそうだとすれば、カラーのみのクーポンを発行するなどすれば、新規来店されるお客様を増やせる可能性があるかもしれません。
競合する美容室(サロン)がしていきたい対策
カラー専門店の出店は増加傾向にあるので、消費者に対しての認知度が更に向上する可能性があります。
ただ今のところ、現状の利用者は、利用歴の浅い方が多く定着度合いは未定です。
しかし、利用理由の圧倒的要因は、安さ、手軽さの機能的理由です。
これには、カラーのみで美容室に行くのに抵抗のあるお客様が多数いるといった背景からかもしれません。
ただ、ヘアカラー専門店を利用しているお客様の満足度はかなり高く、「希望通りの色になる」「仕事が丁寧」などの通常の美容室の脅威となる理由もあります。
しかし、ヘアカラー専門店の不満理由に上がっていたのは、事務的、機械的、特別感がないなどであり、これらは美容室のサービスを好んでいる証拠なのかもしれません。
よって、今後、来店いただけるお客様を増やすためにも、この4つは視野に入れても良いのかもしれません。
◆カラーのみでも来店しやすい環境を作る
◆デザインの提案をする
◆カラーの価値をしっかり伝える
◆リタッチなどのメンテンスメニューを作り告知する
ぜひ、ご参考にしてください。