「美容室のレセプションがきつい」のは何故?転職で失敗しないサロン選びのコツや、仕事内容を解説
美容室の顔ともいえる「レセプション」の仕事。やりがいのある魅力的な仕事であるはずですが、現役のレセプショニスト(受付担当)の方からは「仕事がつらい、きつい」という声もチラホラ耳にします。
この記事では「美容室のレセプションの仕事が”きつい”」と言われてしまう、6つの理由をまとめました。また「レセプションの仕事に興味がある」という方に向けて、仕事のやりがいや業務内容に加え、失敗しないサロン選びのコツなども解説いたします。
「美容室のレセプションがきつい」という人の理由とは
やりがいのある仕事である一方、「レセプションの仕事が辛い」「辞めたい」という受付の方が一定数いらっしゃるのは事実です。なぜレセプションという役割がきついと感じてしまうのかについて、実際の受付嬢の声を踏まえながら見ていきましょう。
1.長時間労働・立ち仕事がきつい
シフト制でなく朝から夕方まで、交代なしで稼働するのが辛いという声もあります。サロンによっては常に忙しいわけではないため、手持無沙汰の状態で、数時間立ちっぱなしという状況は精神的にも苦痛かもしれません。
また人手不足のサロンになると、十分に休憩が取れない・休みが取りづらいといった弊害に悩まれるレセプショニスト(受付担当者)もいるようです。
理由は9時間以上働いているのに、休憩が20分ほどしかありません。また休みが月6日と書いてあったのに4日しか無く、仕事中ずっと立ちっぱなしの上、行きと帰りの通勤ラッシュでほとんど座れずクタクタです。
2.レセプション外の業務・雑用を任せられるのがきつい
「レセプション」として採用されたものの、本来スタイリストやアシスタントが担当するはずの雑用業務を任されることに、違和感を感じるレセプショニストもいます。
・サロン内の清掃
・備品の整理整頓
・タオルをたたんでおく
・買い出し
・トイレの掃除 など
応募要項の業務内容覧に「雑用の仕事」が含まれていれば仕方ありませんが、採用時は「レセプション」の仕事しか伝えられておらず、入社後に想定外の雑務を任せられるようになったというケースもあるようです。
3.クレーム対応の窓口になるのがきつい
「思ったよりパーマが早く取れた」「もう一度カットをやり直してほしい」など、サロンに対するすべてのクレームの窓口は、基本的にレセプショニストです。担当のアシスタントやスタイリストが忙しければ、代理対応をしなければならない場面もあるでしょう。
ときにはスタイリストとお客さんとの板挟みになって、両者からきつい言葉を投げかけられることもあるかもしれません。ただしある意味では美容師とお客様との「クッション剤」の役割を果たす、重要なポジションであるとも言えます。
4.スタイリストとの扱いの差が酷くてきつい
社内であからさまに「受付より美容師が上」という対応をされ、理不尽さを感じるケースもあるようです。
美容室の受付をしています。上司にあたる美容師から「俺たちのお客から貰った金で給料貰ってるんだから、文句言わずに働け」という内容の事を言われました。
確かにスタイリストが居て、お客様が居てこその仕事であることに間違いはありません。ただ、私の職場では美容師が電話も会計もできないため、受付というポジションがあります。どうしてもこの発言が許せずずっとモヤモヤしています。
この場合、あきらかにスタイリストの考えや行動に非があるため、気にしない様に努めることが賢明です。ただしあまりにも理不尽な対応が多い場合は、責任者へ相談する、場合によってはサロン変更を視野に入れても良いかもしれません。
5.店販業務を任されるのがきつい
サロンによってはシャンプーやヘアケアグッズの「店販(店頭販売)」を任され、営業に近い業務をしなければならないレセプショニストもいます。最近では商品の説明や提案をスタイリストが担当し、クロージングはレセプショニストへ任せるといった、分業体制のサロンも少なくないようです。
ノルマを達成しなければという思いと、お客さんを不愉快にしたくないという思いとの葛藤で、ストレスを感じるレセプショニストもいるようです。営業をしたくない場合、面接時に「店販業務の有無」を忘れず確認するようにしましょう。
6.「出来て当たり前」という扱いをされてきつい
サロンがスムーズに回る上で重要なポジションであるにも関わらず、「レセプションの仕事はできて当然」と見られてることに、不満を感じる方もいるようです。
今日サロンの店長から「あなたたちの給料は、すべてスタイリストとアシスタントが作り出したものだ。レセプションなんて給料泥棒だ」というような事を言われました。レセプションという仕事は、美容師さん達からみて、ラクでいいなとかあそこに立ってるだけで給料もらってるとか、そんな風に見られているのでしょうか。。 なんだかもう、そんな事を言われ続けてこの仕事に対するモチベーションの保ち方が分からなくなってきました。
店舗にとって必要な仕事だからこそ存在しているのに、不当な扱いを受ければモチベーションが下がってしまうのは当然ですね。
以上より「レセプションの仕事がきつい」と言われる理由は、以下のようにまとめられることがわかりました。
・受付以外の仕事内容に不満がある。
・美容師とお客さんとの板挟みで辛い。
・扱いをないがしろにされていると感じる。
ただしすべてのサロンが上記に該当するわけではないため、就職する美容室を誤らないことで、レセプション業務にもやりがいをもって臨むことができるはずです。仮にいまレセプション担当者で上記の項目に当てはまる方は、より伸び伸びと働けるサロンへ移ることを検討してみてもいいかもしれません。
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以下では「美容室のレセプション」という仕事に関して、その魅力や業務内容などを詳しく見ていきましょう。
美容室のレセプションの魅力・やりがいは?
ここまでの内容を見ると「美容室のレセプションは辛い仕事なのか」という印象を持たれたかもしれませんが、本来はサロンに欠かせない、責任とやりがいのある仕事です。
受付でそこの美容室の人気ってわかるね。今日行ったとこ凄い感じ良かったしこれは良いってなった!トリートメントだけなのに飲み物とお菓子出てきたし。
— 017 (@puucadog) February 22, 2019
レセプションはお店の第一印象を決める「サロンの顔」といっても過言ではないお仕事です。どれだけ腕の良いスタイリストがいても、レセプションの対応が悪ければお店の集客力は下がってしまうでしょう。
レセプションが責任をもって “心遣いのある対応” をすることは、お客さんが気持ちよくサービスを利用できるだけでなく、受付後に施術を担当するスタイリストも仕事がやりやすくなるなど、関係者全員に良い影響を与えることに繋がります。
美容室のレセプションの主な業務内容
サロンによって多少異なりますが、レセプションの主な業務内容は以下の3つです。
1.電話対応
2.予約管理
3.お客様への応接
それぞれの内容について見ていきましょう。
1.電話対応
店舗へかかってきた電話への最初の窓口は、基本的にすべてレセプションが担当することとなります。「予約」「施術内容の相談」「営業日時の確認」など内容は多岐にわたり、必要に応じて担当スタイリストや店長へ取り次ぎます。ときにはクレームへの窓口を担当することもあるでしょう。
お客様の第一印象を決める大切な機会なので、ハキハキと明るい声色で、相手に好印象をもってもらえるような話し方を意識します。
2.予約管理
電話もしくはネットへ入った予約を、スタッフのシフトや店舗の込み具合、スタイリストの力量などを考慮して配分します。予約時間の重複や現実的でないシフトの組み方は、お客様はもちろんスタイリストにも迷惑をかけることになります。
店舗をうまく回すために責任重大な分、やりがいのある業務と言えるでしょう。
3.お客様への応接
お客様の入店時・待ち時間・退店時の接客はすべてレセプションの担当業務です。笑顔でお客様をお出迎えし、ドリンクの提供や初来店の方であればカルテの記入を依頼します。また施術後は速やかにお会計を済ませ、気持ちの良い挨拶で見送ります。
先述の通りレセプションの応接態度の良し悪しが、サロンの印象を大きく左右するといって過言ではありません。お客様が嬉しくなるような表情や言葉がけ、気配りのある行動が求められます。
このほかにもサロンによっては備品の在庫管理や物品の買い出し、サロンの清掃や営業業務などを担当することもあります。「自分が入社後にどういった業務を任せられるか」については、応募時の募集要項はもちろん、面接時にしっかりと確認しておきましょう。
美容室のレセプションがおすすめな人の特徴
美容室のレセプションは、いわばサロンの「顔」です。そんな美容室のレセプションに向いている人の特徴は、対人接客の経験があり、ストレスなくお客様と会話やコミュニケーションを取れることです。業務経験であればアパレルの販売員や美容部員、居酒屋のスタッフ経験者さんなどは、接客経験を活かしやすいでしょう。
またレセプションは店舗の込み具合やスタイリストの状態を適格に把握し、空気を読んで行動することが求められます。美容師が忙しそうであれば、待っているお客さんに雑誌をもっていく、「お待たせしてすみません」と声掛けをしにいくなど、自然と気遣いのできる人はレセプショニストに最適です。
レセプションの就職・転職で失敗しないサロン選びのコツ
レセプションの働きやすさは「美容室選び」で決まるといって過言ではありません。ネット上の求人情報だけを見て、安易に申し込んでしまうのは失敗の元です。
最後にレセプションへの就職・転職に成功するための、サロン選びのコツ3つをご紹介します。
1.レセプションが複数人所属しているサロンを選ぶ
1つ目のポイントはすでに2~3名以上のレセプショニストが所属しており、個人に負担が偏らないサロンを選ぶことです。代わりのレセプショニストがいないサロンでは、基本的に代理業務をスタイリストが担当するため「長時間労働」「休みが取りづらい」「昼食時間が十分に取れない」といった問題が生じやすくなります。
申込時にあらかじめ既存のレセプショニストの数を教えてもらうのがおすすめです。また「入社してみたら思っていた労働時間と違う」という失敗がないよう、応募要項にシフト・休憩時間が明示されているか?もよく確認した上で、面接を申し込みましょう。
2.面接時に「きちんと業務内容を話してくれる」サロンを選ぶ
2つ目のポイントは、問い合わせや面接で「業務内容」を質問したとき、仕事内容をきちんと話してくれるサロンを選ぶことです。「受付業務以外の雑用がイヤ」「店販がつらい」といった悩みからもわかるように、入社後に想定外の業務を任され、不満を感じてしまうケースは少なくありません。
事前の確認・タイミングとしては、以下のような方法がおすすめです。
・求人情報をみて応募する際、空白覧に「業務内容についてしっかり把握した上で面接に臨ませていただきたいので、お手数ですが担当する仕事内容を、事前にすべて教えていただけないでしょうか」という内容を添えて送る。
・電話で面接応募の旨を伝える際、あわせて「業務内容についてしっかり把握した上で面接に臨ませていただきたいので」と一言添えて、レセプションの仕事内容をすべて教えてもらう。
事前の確認時にきちんと質問に答えてくれるような、信頼できる店舗を厳選して面接を受ければ、サロン選びに失敗する確率は大きく減らせるはずです。
3.面接前にサロンへ視察に行く
お客様として、事前にサロンを利用してみるのもオススメの手法です。実際に足を運ぶことで、入退店時のレセプショニストの対応や、サロン自体の雰囲気をリアルに知ることができるためです。
仮にこのとき受付の対応が冷たい、あるいは店内の雰囲気があまり良くないと感じたなら、その店舗へは応募しないのが得策でしょう。
まとめ
「美容室のレセプションは、なぜ ”きつい” と言われるのか?」をテーマに、実際のレセプショニストさんの声も交えながら確認しました。
・サロンによっては「長時間の労働」や「業務内容」「美容師さんとの扱いの違い」を辛いと感じるレセプショニストがいる。
・本来は「店舗の顔」としてサロンの印象を決める、やりがいのある仕事である。
・レセプションの就職に失敗しないためには、仕事内容やシフト時間・サロンの雰囲気などをあらかじめ電話や足を運んでしっかり調べることが需要。
「レセプションの仕事に興味があるけど…」と今悩んでいる方は、本記事を参考にしながら、まずは気になっているサロンに問い合わせしてみるところから始めてみてはいかがでしょうか?
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