「美容師だけど接客が苦手」を克服する方法
常にお客様と向き合う美容師という仕事において、”接客能力の高さ”は重要ですが、「実は接客が苦手……」としている美容師も、結構多いのです。
今回の記事では、美容師の仕事を楽しんで続けるために、できることなら接客の苦手意識を克服したいという方に向けた情報をお伝えしていきます。
もっとも多いのは「会話が苦手」という悩み
アシスタントなど未だキャリアの浅い美容師からよく聞かれるのは、「お客様との会話が苦手」という悩みです。
自分と同世代で性別も同じ、そしてお客様がお話好きだと、そこまで悩むこともないのですが、当然すべてのお客様がそうとは限りません。
- ・自分よりひと回り以上年齢が離れたお客様
- ・異性のお客様
- ・おとなしくほとんど喋らないお客様
上記のようなお客様の担当になったとき、何を話せば受け入れてもらえなくなるのか分からなくなったり、とりあえず話題を振っても会話が続かなかったりして、うまくコミュニケーションが取れないと悩むことが多いのです。
会話に関するお悩みは他にもあり、「マニュアルで決まっていること(メニューの説明など)以外の話ができない」、「自分に会話の引き出しがない」、「専門的なことを聞かれた時に答えられなかった」、「店販の案内がうまくできない」などといった事が、仕事をする上でのコンプレックスのようになっています。
会話の苦手意識を取り去ることは簡単ではなく、1度うまくいかなかったことを引きずって、次も失敗しまうということが、よくありがちです。
会話の苦手意識にうまく向き合えずにいると、仕事がうまくいかないという大きな悩みに発展してしまい、美容師の仕事を苦痛に感じてしまうケースもありえるのです。
美容師が実際にやっている、接客の苦手意識を克服するための試み
長く美容師としてのキャリアを重ねている方は、皆それぞれの方法で自分の接客の苦手意識を克服しようとしています。
以下で、その例をいくつか挙げてみましょう。
うまく会話ができない方の克服方法
「幅広い世代のお客様と話を合わせることができない」、「会話の引き出しが少ない」といった悩みを克服した美容師からは、”無理にいっぱい喋ろうとしない”という意見が目立ちました。
身のない会話を闇雲に振り続けても空回りしがちで、美容師とお客様の間には気まずい空気が流れます。
- ・話し手ではなく聞き手に回ること
- ・話せる回数は少なくても笑顔を忘れないこと
- ・幅広く雑誌やテレビをチェックし世の中の様々なことに興味を持つ
上記のような心がけをすることで、自然と会話の苦手意識が薄れてきたという方が多かったです。
スタッフ同士でロールプレイングを行うことも、コミュニケーション能力のアップにはとても効果的です。
店販の案内やメニューの提案がうまくできない方の克服方法
店販の案内や別メニューの提案をする際に、本当にそのお客様にとって必要かどうか自信が持てないと、うまく勧めることはできません。
そのため、お客様の髪質・頭皮の状態に最適なケアを判断するための専門的な勉強をしたり、店販で扱う商品の効果をしっかり把握することが必要です。
的確なカウンセリングや店販の案内は、お客様のためになり、喜ばれます。
「押しつけがましいんじゃないか?」、「嫌がられているんじゃないか?」という不安を消すためには、それ以上の自信をつけることがポイントなのです。
接客の苦手意識を克服して得られること
接客の苦手意識を克服することができると、数字として目に見える成果があらわれます。
- ・指名率(リピート率)が上がる
- ・店販の売り上げが上がる
代表的な成果は、上記の2つです。
自然な会話ができて、的確なカウンセリングや店販が行える美容師に人気が生まれるのは、必然的なことでしょう。
ただ、こうした数字的なことだけでなく、会話の苦手意識がなくなったことで、「お客様と接することが楽しくなった」、「美容師の仕事が楽しくなった」と、気持ち的に成果を感じる(単純に「嬉しい」と感じる)方が、多数でした。
接客の苦手意識を克服した美容師から、悩める美容師へのアドバイス
接客の苦手意識を克服した美容師から、接客がうまくできないと悩める美容師に対して、どんなアドバイスがあるのか聞いてみました。
以下は、その一例です。
- ・お客様を好きだという気持ちから入れば、接客も楽しくなります
- ・どんな時でも笑顔を忘れないでください
- ・考えるよりも慣れだと思います
- ・何でもいいから本を読みましょう
- ・無理に克服しようとせず、まずは接客マナーと技術を磨くことに力をいれてみましょう
「美容師だけど接客が苦手」なのはあなただけじゃないので安心して!
以上、「美容師だけど接客が苦手」と悩める美容師の方々に向けた、情報をお伝えしました。
特にキャリアが浅いうちは、得意なコミュニケーション・苦手なコミュニケーションがあるのは当然のことです。
「美容師ほど典型的な接客業はないのに、うまくできないなんて美容師失格かも……」と、深刻に悩む必要はありません。
自分なりの方法で、そして自分なりのペースで、苦手なことと向き合えばいいのです。
ひとりで悩みを抱えきれない時は、先輩美容師に相談して、接客スキルをあげるためのアドバイスをもらったり、会話の練習に付き合ってもらうことも、1つの方法ですよ。