【現役美容師回答】美容院の待ち時間対策は?対策と工夫を聞いてみました
「美容院の待ち時間が長いとクレームが入ってしまった」
「他の美容院はどのような待ち時間対策をしているの?」
とお悩みの美容師さんへ。美容院で待ち時間が発生するポイントは、席に案内する前とパーマやカラーの放置時間の2つに大別されます。
この2つの待ち時間は、予約の取り方や人手不足、スタッフの技術など複数の原因が影響しています。待ち時間が長くなるとお客様もイラだってしまいますし、美容院としてはなんとか対策したいものです。
そこでこの記事では、美容院の待ち時間について、その対策や工夫を現役美容師さんに聞いてみました。オーナーや店長クラスの方にも回答いただきましたので、ぜひサロン運営の参考にしてください。
美容院で待ち時間が発生してしまう主な原因
美容院ではなぜ待ち時間が発生するのでしょうか。現役の美容師さんたちに主な原因を聞いてみました。
予約の取り方
特に繁忙期や休日は予約が多く、無理に予約を取ることで待ち時間が発生してしまいます。予約を詰めて入れてしまうことで、席に案内する前・施術中の両方でお待たせすることになってしまいます。
人手不足
コロナ禍による濃厚接触や体調不良などもあり、美容院側もスタッフの急な欠員が増えています。対応が追いつかず、結果として放置したり待ち時間が長くなったりしているようです。
スタッフの動き
スタッフのタイムマネジメントスキルや技術、連携の度合いなどで作業効率は大きく変わります。作業がうまく進まなかった結果、お客様を待たせてしまうケースも少なくありません。
遅刻または早いご来店
どの美容院でも頭を悩ませるのがお客様の遅刻ではないでしょうか。大幅に遅刻されるとメニューが時間内に終わらず、大幅な待ち時間の発生につながります。また予約時間より早いご来店ではお席が空いておらず、待っていただかなくてはなりません。
美容院での待ち時間が発生してしまう主な理由は、上記の4つでした。4つの回答中3つが美容院側の問題であり、改善の余地があります。特に受付やシャンプー台が埋まっていると無駄な待ち時間が発生してしまうので、困ったものです。
またお客様側で多いのが遅刻で、その後の予約まで影響が出てしまいます。一定時間遅刻される場合は、キャンセル扱いにするといった工夫が必要です。
またタイムマネジメントスキルが高い美容院の方からは、「完全予約制の為待ち時間は発生しない」という回答もありました。
美容院で待ち時間を発生させない工夫や対策
現役美容師さんに、美容院の待ち時間を発生させない工夫や対策を聞きました。
予約の取り方を工夫する
予約の取り方が適切であれば、美容院で大きな待ち時間が発生する可能性は下がります。その時間に入っているスタッフの数も考えて、さばける人数だけ予約を取るという回答もありました。
また施術内容から待ち時間が確実に発生する時は、事前に待ち時間の有無を伝えるという回答もありました。事前に確認しておけば、お客様も戸惑いません。
スタッフのレベルアップ
スタッフの技術力が上がれば、店舗としての生産性もアップします。また連携力も意識して、チーム全体でサロンの効率を上げるという回答も多くありました。
お客様の遅刻は他のお客様の待ち時間につながるので、できれば避けていただきたいものです。予約時に10分前の来店をお願いすることで、遅刻を防ぐという回答がありました。
タイムマネジメントの意識を高める
施術内容で優先順位をつけるという回答もあり、限られた時間の中でいかに効率よく対応するか工夫されている様子がうかがえます。
お客様に来店時間のお願いをする
回答内容としては、1つ前でご紹介した待ち時間が発生する原因の逆の意見がほとんどでした。スタッフの技術やタイムマネジメントの意識はもちろんですが、他のお客様のことも考えて、お客様に遅刻しないようお願いすることも重要です。
お客様に施術中に待ち時間を退屈させない工夫
パーマやカラーの施術で待ち時間が発生した時、お客様を退屈させない工夫についてお聞きしました。
セット面にはお客様に合わせた雑誌を置く
待合スペースやセット面に雑誌を置いているお店は非常に多いです。毎月新刊が出るため、お客様は来店するたびに新しい情報を得られるというメリットがあります。
またコロナ禍になってからは、紙面からタブレットに切り替える店舗が急増しました。月数千円程度のサブスクリプションを契約すれば、毎月新刊が読み放題で、消毒もタブレットを拭くだけなので簡単です。
タブレットなら、「雑誌の間にカットした髪の毛が挟まってしまう」ということもありません。
お茶や軽食を提供する
飲食の提供をする美容院も多いことがわかりました。カラーやパーマの放置時間は約30分、ダブルカラーなら倍近くかかるので、ドリンクや飴で喉を潤すことができれば、お客様も快適に過ごせます。
ハンドマッサージをする
手軽にできるハンドマッサージはお客様のリフレッシュ効果が大きく、満足度アップにも効果的です。
声をかける
お客様をほったらかしにしないよう、多くの美容師さんは待っているお客様に声をかけています。カラーの放置中など数十分の待ち時間が発生したら積極的に雑談して、お客様の好みや価値観をリサーチするという意識の高い回答もありました。
トレンド情報を掲示しておく
美容院に来るお客様は、トレンドに敏感な方が少なくありません。POPにしてセット面に貼っておくと、待ち時間や施術中に見てもらえますね。
あえて話しかけない
美容院に来るお客様の中には会話を楽しむ方もいらっしゃいますが、「静かに過ごしたい」という方も少なくありません。様子を見てスマホや雑誌に集中しているなら、あえて話しかけないのも1つの接客ですね。
サロンワークのタイムマネジメントで意識すべきこと
美容院というサロンワークでは、タイムマネジメントの意識が欠かせません。どのように意識すべきか、美容師の方にお聞きしました。
スタッフ全員に時間の意識を高めてもらう
常に過去の自分とタイムトライアルするなど、意識の高い回答が多く集まりました。スタッフ全員で時間の意識を高められれば、店舗の大きな効率化につながります。
時期によってメリハリをつける
繁忙期はどれだけ工夫しても予約が集中しやすく、待ち時間が増えてしまうものです。予約を取る時、繁忙期であればその旨をお客様に説明して、待ち時間についてあらかじめ了解を得ておくとトラブルも減るでしょう。
またお客様に説明することで、「繁忙期を避けて予約しよう」と対策してくれるケースも考えられます。
卒業シーズンの3月や花火大会や夏休みがある8月、イベントが多い12月は多くの美容院で繁忙期を迎えます。
イベントが終わって予約が落ち着いたら、時期に合わせてフレックスタイムを導入するなどの対策もおすすめです。美容師さんも働きやすい環境を推進すればより作業の効率化につながり、待ち時間の軽減につながります。
忙しくても落ち着いた気持ちを意識する
お客様が増えて美容院がバタバタしている時でも、平常心を保ち忙しさを見せないという意識の高い回答もありました。待ち時間が長く美容師さんがピリピリしていると、お客様も落ち着きません。気持ちが焦ることで、思わぬミスにつながるリスクもあります。
プロとしてテキパキと動きながらも笑顔を絶やさずに落ち着いた対応を心掛けることで、気持ちに余裕が生まれます。
まとめ
美容院での待ち時間についてアンケートを取った結果、どのサロンでも予約の取り方を工夫したり雑誌や軽食を提供したりと多くの工夫をしていることが分かりました。お客様の待ち時間でお悩みの方は、今回のアンケート結果を活かしていただければ幸いです。
JOBOONでは美容師さんに役立つコラムを掲載しているので、ぜひ参考にしてください。