【現役美容師に聞いた】美容室で人手不足のポジションは?求人媒体や辞めない工夫をご紹介

「美容室の人手不足が解消しない」
「他の美容室はどのように人手不足の対策をしているのだろう?」

 

とお悩みの美容室さんへ。

 

日本では少子高齢化が進む一方で美容室の数は増えており、どのお店も人手不足に悩んでいます。

 

そこで今回は現役美容師さんに、人手不足のポジション求人媒体スタッフに長く働いてもらうために工夫していることについてアンケートを取りましたのでご紹介します。

 

今回は、オーナーや店長を含む以下11人の現役美容師さんにご回答いただきました。

 

・オーナー 男性 59歳
・マネージャー 男性 49歳
・オーナー 男性 49歳
・オーナー 男性 47歳
・オーナー 女性 45歳
・オーナー 男性 42歳
・マネージャー 男性 42歳
・スタイリスト 男性 36歳
・オーナー 女性 35歳
・スタイリスト 男性 30歳
・店長 女性 25歳

「人手不足」と回答した美容師さんは100%!足りないポジションは「アシスタント」

【現役美容師に聞いた】美容室で人手不足のポジションは?求人媒体や辞めない工夫をご紹介

 

「現在の美容室で人手不足を感じていますか?」と聞いたところ、現役美容師さん11人すべての方がYESと回答されました。

 

その中で特に不足しているポジションについてアンケートを取ると、以下の結果となりました。

 

・すべて…1人
・アシスタント…9人
・スタイリスト…5人
・レセプション…1人

※複数回答

 

回答結果を見てわかる通り、すべてという回答を除き、アシスタントポジションの人手が圧倒的に足りていないようです。

 

アシスタントが足りていないということは、美容業界でも少子高齢化の影響を大きく受けているのかもしれません。

求人を出している美容室は82%!実際に出している媒体は?

【現役美容師に聞いた】美容室で人手不足のポジションは?求人媒体や辞めない工夫をご紹介

 

美容室で現在求人を出しているかどうかアンケートを取ったところ、82%の美容師さんが「求人を出している」と回答しました。

 

具体的な媒体については、以下の通りとなっています。

 

・求人サイト
・学校
・SNSや美容室のHP
・その他の求人媒体

 

それぞれについて、順番に解説します。

求人サイト

● Indeedやホットペッパーで求人を出しています。
● 求人サイトを活用しています。
● 求人サイトの求人説明会などに参加しています。

学校

● 美容学校を訪問して求人活動をしています。
● 普通科の高校にも求人を出しています。

SNSや美容室のホームページ

● X(旧Twitter)やInstagramでブランディングしています。
● Instagramで求人を出しています。
● ホームページに求人を出しています。

その他の求人媒体

● ディーラー主催の求人説明会や、ヘアショーなどのイベント出演で求人活動を行っています。

美容室における求人媒体で最も多いのは、求人サイトの活用でした。

 

美容室における求人媒体は個人店と大型店で異なり、どれくらい費用をかけられるかで方法が変わります。

 

大型店であれば求人サイトの説明会イベントに参加する予算も確保できますし、求人サイトの掲載費用もある程度かけられるでしょう。

 

大型店では採用したい人数も多いので、人数を集めるためにもある程度の予算が必要です。

 

今回のアンケートでは、美容学校で営業・求人活動をしているという回答も多くいただきました。

 

美容学校には近隣の美容室が多く求人を出しており、美容室の規模に関わらず、美容学校に通っているというケースは多いものです。

 

今回は美容学校だけでなく、普通科の学校にも求人を出しているという回答もいただきました。

 

また最近では美容室が公式アカウントを作り、集客目的でSNSを運用するケースも増えています。

 

Instagramなどは10代20代の若い世代のユーザーも多いので、公式アカウントのSNSで求人情報を出せば若い世代にもリーチしやすいのでおすすめです。

スタッフに長く勤めてもらうための工夫について

【現役美容師に聞いた】美容室で人手不足のポジションは?求人媒体や辞めない工夫をご紹介

 

美容室の人手不足を解消するためには、採用強化だけでなく、既存のスタッフが辞めない工夫も重要です。

 

現役美容師さんにスタッフに長く勤めてもらうための工夫についてアンケートを取ったところ、多くの回答をいただきました。

 

以下のジャンルに分けてご紹介します。

 

・働き方や働きやすさ
・給与面
・不満や問題を残さないようにする

働き方や働きやすさ

● 年間休日や労働時間など、労働基準法に沿った働き方を意識しています。
● 完全週休2日制や勤務時間、年間休日といった労働基準法に基づいた働き方にしています。また働きやすい環境づくりを目指しており、男女ともに育児休暇やFC(フランチャイズ)制度の導入、副業OKとしています。
さらに正社員・業務委託・ママさん美容師など働き方を選べるように、給与などの仕組みを3パターンに分けました。
● スタッフの働き方について考えている最中です。

美容室でスタッフに長く勤めてもらうための工夫について、最も多かった回答は労働基準に基づいた雇用でした。

 

昔の美容室といえば、深夜までレッスンを行い休日はほぼセミナーや勉強会に参加する……といったハードな研修・働き方でした。

 

しかし今では、勤務時間を工夫して予約がない時にレッスンするなど一日の労働時間内で研修をする方向にシフトして、ワークライフバランスが取りやすい働き方になっています。

 

もちろん休日にセミナーに参加したり、勤務時間後に勉強したりするのも自己研鑽のひとつです。

 

しかし働き方が見直されており、ITが発達した今では、SNSや動画で効率よくスキルアップするという方向に進化しています。

 

また出産・子育て後はフルタイムで勤務できないママさん美容師が増え、育児との両立が難しいと仕事を断念する方も多いものです。

 

今回いただいた回答のように、正社員以外にも業務委託やママとして育児と両立しやすい働き方が整っている美容室なら、ライフスタイルに合わせることで長く勤務してもらえます。

給与面

● 給料の歩合を明確にしています。
● スタッフの給与をどうやって上げていくか考えています。
● 能力に応じた給与配分を考えて支給するようにしています。また毎週火曜日の午前中、営業時間内での合同レッスンをしています。
● スタイリストの売上アップを目的としたコーチングを行っています。

アシスタントやスタイリスト層の若手美容師さんは、どうしても給与が低くなりがちです。

 

しかし美容室では指名が入れば歩合として上乗せされるなど、+αを設けることで美容師さん達に給与として還元できます。

 

生活のためであることはもちろん、モチベーションのひとつとしても働いているスタッフになるべく多くの給与を渡せるように、多くのオーナーさんが悩んだり工夫したりしているようです。

不満や問題を残さないようにする

【現役美容師に聞いた】美容室で人手不足のポジションは?求人媒体や辞めない工夫をご紹介

● できるだけ不満や問題をスタッフの中に残さないように、何かあれば面談やミーティングをするようにしています。
● 定期的な個人面談をしています。
● 人間関係での離職が多いため、店内の雰囲気を良くするよう心掛けています。

他人同士が同じお店で働く以上、人間関係で悩むことは誰しもあるでしょう。
せっかく美容師として働くことができても、人間関係を苦にして美容室を辞めてしまうのは、オーナー・マネージャー層としても残念です。

 

そのためスタッフが1人で悩みを抱えないように、面談やミーティングといった機会を設けるという回答もいただきました。

 

また人間関係が悪くならないよう、店内の雰囲気を良くするという工夫も大変有効です。

 

お店の雰囲気はお客様にも伝わりますから、オーナー・マネージャー層が明るい雰囲気づくりを心掛けることで、スタッフもお客様も居心地の良い美容室になります。

その他でスタッフに長く勤めてもらうための工夫

● 将来の夢だけではなく、具体的な独立を考えてもらったりのれん分けを始めたりしています。また親子面談も始めました。
● イベントを増やしました。

「将来は独立したい」と夢を抱いて勤務しているスタッフのために、その独立をサポートしているという回答もいただきました。

 

独立を目指しているスタッフは、夢を叶えるためにも長く勤務してくれるでしょう。

 

スタッフは独立すれば辞めてしまいますが、のれん分け制度にすれば店舗拡大にもなり、スタッフにも美容室にもプラスになります。

まとめ

美容室の人手不足について、現役美容師さんからいただいたアンケート結果をご紹介しました。

 

どの美容室でも人手不足に悩んでおり、特にアシスタントなど若い層の人手不足が深刻です。

 

ご紹介したような求人媒体やスタッフに長く勤めてもらうための工夫について、ぜひ参考にしてください。

 

大阪・神戸など関西の美容師求人サイトをご紹介しているJOBOON(ジョブーン)では、美容師さんの就職・転職やお悩み解決に役立つコラムを掲載しているので、ぜひ参考にしてください。