【現役オーナー回答】美容室の客単価はどれくらい?目標と単価アップの取り組みについて
「客単価がなかなか上がらない…」
「他の美容室で行っている客単価アップの方法を知りたい」
とお悩みの美容師の方へ。
美容室における客単価アップといえば店販が定番ですが、それ以外にもSNSの活用やメニューの見直しなど美容室では様々な工夫がなされています。
この記事では美容室の客単価について、現在の単価や目標単価、実際に行っている単価アップの取り組みについて現役美容師さんより回答をいただきました。
回答をいただいた美容師さん達のサロンは平均的に客単価が高く、多くの方の参考になるのではないでしょうか。
今回は、以下のように美容室オーナーを含む12人の現役美容師さんより回答をいただいております。
・25歳 男性 4年 スタイリスト
・29歳 男性 9年 スタイリスト
・27歳 男性 7年 オーナー
・30歳 男性 10年 オーナー
・30歳 女性 10年 スタイリスト
・31歳 女性 11年 スタイリスト
・36歳 男性 18年 オーナー
・40歳 男性 20年 店長
・45歳 女性 25年 オーナー
・45歳 男性 27年 オーナー
・53歳 女性 20年以上 店長
・55歳 男性 37年 オーナー
美容室の客単価・目標単価はどれくらい?
まずは美容室の現在の客単価と目標単価から見ていきましょう。
現在の美容室における客単価を教えてください
アンケート内容をまとめると、以下の結果となりました。
・8,000円未満…3 件
・8,000円~10,000円未満…3件
・10,000円~12,000円未満…3件
・12,000円以上…1件
女性のお客様をメインターゲットとした美容室の場合、一般的な平均単価は約7,200円です。
上記の回答結果を見ると、平均単価よりも高い単価となりました。
美容室で目標としている客単価を教えてください
アンケート内容をまとめると、以下の結果となりました。
・8,000円未満…1件
・8,000円~10,000円未満…1件
・10,000円~12,000円未満…8件
・12,000円以上…2件
アンケート結果を見ると、美容室で目標としている客単価で最も多いのは10,000~12,000円となりました。
現在の単価では8,000円未満が3件、8,000円~10,000円未満が3件であり、まだ目標単価に到達していないケースも半分ほどあります。
ご自身の美容室の規模について
美容室の理想とする客単価は、その美容室の規模によって変わるものです。
そこで今回のアンケートで回答をいただいた美容師さん達の美容室の規模について、座席数・従業員数をご紹介します。
美容室の座席数を教えてください
アンケート内容をまとめると、以下の結果となりました。
・1~3席…2件
・4~6席…6件
・7~9席…2件
・10席以上…2件
美容室の座席数で最も多かったのは、4~6席でした。
美容室の従業員数を教えてください
アンケート内容をまとめると、以下の結果となりました。
・1~3人…3件
・4~6人…5件
・7~9人…4件
・10人以上…0件
美容室の従業員人数で最も多かったのは、4~6人でした。
美容室1店舗における従業員の平均は約2.1 人といわれており、平均より規模が大きめの美容室が多いようです。
客単価を上げるために美容室で力を入れている取り組みを教えてください
客単価を上げるために美容室で力を入れていることを聞いてみた結果、以下のような回答をいただきました。
・店販に注力する
・提案力を上げる
・メニュー単価の値上げ
・店舗の路線変更
それぞれについて、順番に解説します。
店販に注力する
ここ数年は客数アップが見込めないこともあり、店販に注力している美容室が多数見受けられました。
美容室ではヘアケアアイテムを販売する「店販」を行う店舗は多く、店販に注力することで、利益率の高い商品を販売して利益を増やすことができます。
さらに自宅でのヘアケア習慣をサポートすることで髪のお悩み改善につながり、お客様との良好な関係を保つことでリピート率アップにもつながるのです。
提案力を上げる
ヘアカラーやパーマで来店された方にはトリートメントなど、お客様が決めたメニュー以外の施術をすすめるためには提案力アップが欠かせません。
提案力を高めるために、技術やトレンド講習など日々勉強しているという回答もいただきました。
お客様へ適切な施術を提案するためには、ただ提案するのではなく、従業員の正しい知識や技術が必要です。
若手スタッフに対しては、提案力を上げるための教育も欠かせません。
メニュー単価の値上げ
ここ数年止まらない物価高騰によって日本の市場も様々な分野で値上げが加速化しており、サロン業界でも価格改定が増えています。
アンケートでも「値上げした結果売上が上がった」という声も多くありました。
しかし個人経営の美容室では「お客様に申し訳ない」「値上げは言いにくい」などの声もあり、他業界と比べてもまだまだ価格改定されていない美容室の方が多いように感じます。
印象的だったのが、「カットのみのメニューをクーポンから排除した」という回答です。
この美容師さんが高い提案力を持ち、お客様との信頼関係が深く築けていることが文章を見てもわかります。
さらに、結果まで出しているところがすごいところです。
店舗の路線変更
美容室の路線を変えて男性客オンリーのメンズサロンとし、眉メニューで単価アップしているという回答もいただきました。
どのエリアでも店舗数が多く他店との差別化が重要な美容室では、他と被らないためにも、店舗の路線変更は大変効果的な戦略の1つです。
路線変更をしなくても、ターゲット層からのニーズがあり「競合に勝てそうだ」「競合になく自社の強みを打ち出せそうだ」と思う要素は強く打ち出すことで、他店との差別化につながります。
その他に客単価を上げるために力を入れていること
昨今では、SNSで情報を発信したり集客したりする美容室も増えています。
動画や画像がメインであるInstagramは美容室と相性が良く、高単価メニューの紹介に力を入れている美容室があるということが分かりました。
お客様の髪質や悩みに合わせてカスタマイズするシステムトリートメントや、ブリーチ+カラーなどカラー剤など2回目のヘアカラーで染料を入れるダブルカラーは高単価メニューとして人気です。
美容室の客層などを考え、“推し”の高単価メニューを作るのもおすすめです。
まとめ
美容室の客単価について、他の美容室における現状や目標の金額、単価を上げる具体的な方法をご紹介しました。
この記事をまとめます。
・アンケート結果によると現状の客単価は8,000~12,000円と幅は広く、目標単価は10.000円以上が多い
・客単価を上げるためには、店販以外に提案力の強化や店舗の路線変更などさまざまな方法がある
・SNSは集客だけではなく単価アップとしても活用できるツールである
今回は、客単価アップの具体的な方法についてたくさんの回答をいただきました。
単価アップに悩んでいる方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
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