美容師「初めての就活」の心得 | 第一希望のサロン内定を目指す人へ
程度の差はあれ、美容専門学校の学生の多くが「就職活動」に不安を持たれているのではないでしょうか?
- ・美容師の就職活動にあたって、どんな準備をすればいいのだろう?
- ・面接では、どう立ち振る舞えばいいのだろう?
- ・採用担当者に質問をする機会があれば、何を聞いたらいいのだろう?
上記のように、様々な「どうしよう?」が頭に浮かぶことは、初めての就職活動では決してめずらしくはありません。
“悩んで当たり前”とあっさり捉えることができればいいですが、実際にそう良いように考えることは難しいですよね。
そこで今回は、就職活動を乗り越えた経験を持つ美容師に、様々なヒアリングを行った結果で見えてきた、“スタイリストの卵”の皆さんに、ぜひとも知ってほしい「初めての就活の心得」をまとめました。
第一希望のサロンに就職した経験を持つ美容師が行った3つのコト
「就活は運」という人もあるかもしれませんが、実際はすべてそうとは言い切れません。
就活にあたって“どんな行動を起こすのか”、あるいは“どんな準備をするのか”によって、結果が左右される可能性は、大いにあるでしょう。
以下では、第一希望のサロンで働くために、就活中にどんな行動をとっていたか、どんな準備をしていたのかについて、特に多かった3つの意見をまとめてみました。
- 【1】お客としてサロンに出向いた
- 【2】SNS(特にインスタ)をチェックした
- 【3】自分の”得意”をアピールできる物を作った
以下で、それぞれの項目を詳しく見ていきましょう。
【1】お客としてサロンに出向いた
ヒアリングを行う中で特に多かったのは、「就活のために、いちお客としてサロンに出向いた」という意見です。
求人サイトに掲載されている事務的な情報を知ったうえで、さらに“活きた情報”を得るために、できるなら直接サロンを訪れたほうがいいのです。
例えば、求人サイトには、大抵店舗内の様子をおさめた写真がいくつか掲載されているものですが、写真として見るのと実際に自分の目で見るのとでは、把握できる情報の量がまったく異なります。
もちろん、後者の方が圧倒的に多いのです。
“本当”のサロンの雰囲気、顧客層や勤務しているスタッフ層、人と人(スタッフとお客、スタッフとスタッフの両方)のコミュニケーションの様子などをさりげなく観察して、そのサロンで自分が働くイメージを想像してみましょう。
【2】SNS(特にインスタ)をチェックした
今はスマホの時代なので、SNS運用に力を入れているサロンが多いです。
「いいな、働きたいな」と思うサロンがあったら、そのサロンが運用しているSNSをチェックしてみましょう。
特に参考になるものは、インスタグラムの投稿です。
求人情報だけを参考にするよりも、実例をもってそのサロンの強みがより明確に把握できますし、サロン独自の魅力も分かります。
“SNSやブログサロンの強みや魅力を知ってくれている”という事実は、採用担当者の気持ちを惹き付けるので、就活におけるアドバンテージになることは間違いありません。
インスタグラム以外では、ホットペッパービューティーに掲載されている情報も、サロンの”色”を掴むために大変参考になります。
【3】自分の”得意”をアピールできる物を作った
「自分の強みをしっかりアピールしたい」という方は、就活に際し自分でスタイルブックを作成することがあります。
スタイルブックのような分かりやすい資料は、履歴書送付の際に同封したり、書類審査の通過後の面接に持っていったりして、自分の得意なヘアスタイル・ヘアカラーなどのテクニックを見てもらうことに最適です。
美容師として初めての就職(アシスタントとしての就職)において、テクニックを最重要視されることは少ないです。
しかし、スタイルブックなどを見せて、“こういう物を自分で作ってこれる”ようなやる気やまめさを持っていて、なおかつ、ある程度の技術力も持っていることを示してもらえると、自然と期待値は高まります。
【美容師が就活のために行った、その他の試み】
- ・仲のいい美容師の先輩にアドバイスをお願いした
- ・サロンの雰囲気に合う服装を考えた
- ・サロン見学に対応してもらったらお礼の手紙を出した …etc
美容師の就活の難関「面接」の3つの心得
美容師になるための就活をするにあたって、「面接が特に不安…」と悩む人が非常に多いです。
人によってはとてつもなく緊張するかと思いますが、面接では何も”自分の強みを饒舌にアピールできること”がすべてではありません。
実は話すことが苦手という人も、他人より緊張しやすいという人も、以下で紹介する3つの心得さえ、しっかり持っておけば、”自分らしさ”、ひいては人としての魅力が伝わるはずです。
- 【1】聞かれた質問にはハキハキと答える
- 【2】サロンのことを話題に出す
- 【3】今の自分にある目標・ビジョンをありのまま伝える
【1】聞かれた質問にはハキハキと答える
先ほども述べたように、面接では自分から無理してたくさん喋る必要はありません。
何よりも大切なのは、聞かれた質問には歯切れよく、ハキハキと答えることです。
ハキハキした返答は、相対する人に元気のよいイメージ、あるいは真面目なイメージを与え、少なくともマイナスイメージにはならないはずです。
逆にごにょごにょと、自信のない感じで返答をしてしまうと「コミュニケーションが苦手なのかな?」、または「そこまで熱意はないのかな?」と思われがちで、就活においては明らかに損です。
ハキハキした返事が苦手という方は、本命のサロンの面接に挑む前に、様々な人を相手にして面接の練習を積むことをオススメします。
【2】サロンのことを話題に出す
SNSなどで集めた情報が、就活において立派な”武器”になることは、先ほどの項目でも挙げた通りです。
面接では、「逆に何か聞きたいことはありますか?」と聞かれることがほぼ通例なので、その時にSNSなどで集めた情報を基にした質問をしてみましょう。
「インスタに書いてあった○○のことで…」とか、「ブログを見て気になったことなのですが…」などと質問してもらえると、採用担当者は嬉しいものです。
スタイリストになるための通過儀礼的なものでなく、自分のところのサロンに本当に興味を持って面接を受けに来てくれている、そういう人材がどこのサロンでも求められています。
採用担当者から「何か質問はありますか?」と聞かれた時の対策をもっと練りたい人は、下記コラムをご参照ください。
⇒ 美容師の面接で「質問はありますか」と逆質問をされたら?
※上記コラムの「新しいタブ」が開きます。
【3】今の自分にある目標・ビジョンをありのまま伝える
先ほど、自分からたくさん喋る必要はないと言いましたが、将来自分が美容師としてどうなりたいのかを伝えることは大事です。
美容師に限らないことですが、目標がない人と目標がある人では、明らかに「目標がある人」のほうが、将来の成長を期待されます。
そして、決して見栄を張る必要はなく、あくまでありのままの目標・ビジョンを共有することがポイントです。
心にもない目標を述べて、仮に就職が決まったとしても、結局は方針が合わなくなり早く離職してしまう可能性が高いことを、心に留めておかなくてはいけません。
⇒ 面接をうまく切り抜けるコツをもっと詳しく知りたい方はコチラ
※「履歴書や面接で使える美容師の自己アピールのやり方」のコラムにリンクしています。
就活中の採用イベントやサロン見学、面接で聞くべき質問事項
- ・サロンが大事にしていること
- ・スタイリストになるまでにかかる平均年数
- ・福利厚生
- ・今のサロンでの人間関係
- ・働いている美容師の年齢層
- ・顧客の年齢層
- ・アシスタントが受けるレッスンの内容
- ・出勤時間と退勤時間
- ・シフト体制
- ・美容師の独立に関するオーナーの意見 …etc
上記は、長く働きたいと思えるサロンに就職するために、面接やサロン見学、美容業界の採用イベントなどで聞くべきとされる質問の例です。
全部の質問をする必要はありませんが、自分にとって優先順位が高いことは、チャンスを逃さずできるだけ正確に把握しておきたいところです。
例えば”給料が1番”なら「給料はいくら貰えるのか?」、”スタイリストデビューを早くしたい人”は「何年でスタイリストデビューさせてもらえるのか?」などが、(その人にとって)良い質問例に挙げられます。
特別聞いておきたいことはなくても、勤労条件が分かっていて、なおかつサロンのカラー(雰囲気や方針)も分かっていれば、そう大きな問題ではありません。
【まとめ】就活を頑張る美容師へのアドバイス
以上、美容師として初めて就活をする人が持っておきたい心得について、いくつかの観点からご紹介しました。
最後は、ヒアリングを行った美容師の皆さんに「これから就職活動をする人が目の前にいたら、どんなアドバイスをする?」と尋ねてみて、集まった意見を一部紹介して終わりたいと思います。
- ・様々なタイプのサロンを見て、なりたい美容師になれそうなサロンを探す
- ・見られていることを常に意識した身だしなみを忘れないこと
- ・笑顔で明るく、ハッキリ応じること
- ・通勤がツラくない距離のサロンを選んだほうがいい
- ・自分としっかり向き合い、悔いのない就活をしてほしい
- ・無事に就職しても最初の気持ちを忘れずにいてほしい …etc
就活がうまくいく保証は、仕事の業界を問わずに存在せず、常に不安や焦りがつきまといます。
時には、失敗続きでめげそうになることがあるかもしれません。ただ、就職試験1つ1つの失敗は、決して無駄ではありません。
“経験値”のように自分の中に失敗から学んだことが蓄積され、どんどんうまく自分をアピールすることができるようになるはずです。
ヒアリングを行った美容師の皆さんからは、「頑張って!」という励ましの声が多く聞かれました。
どこかで必ず応援してくれる”味方”がいるのだと思って、悔いのない就活をしてくださいね。
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