履歴書や面接で使える美容師の自己アピールのやり方とは?
美容師の採用試験において、自己アピールをすることは避けて通れません。
初めてサロンに就職する場合も、スタイリストデビュー後に憧れのサロンに転職する場合も、美容師として、そして人間としての魅力がうまく伝わる自己アピールをすることが大事です。
昔から自分の長所をアピールすることが得意だったと感じる方もいれば、自分のことを話すのは少し苦手と感じる方もいるでしょう。
ただ、自分自身が自己アピールを得意あるいは不得意と感じているかどうかは、”実際に自己アピールが上手か下手か”というところには、あまり関係がありません。
今回は、希望のサロンで働くために心得ておきたい、美容師の自己アピールの仕方について、実際にサロン採用担当者から意見を集めてまとめてみました。
自己アピールが苦手と思っている方は、このコラムを参考にして少しでもうまくできるように、逆に得意だと思っている方は、これまでの自己アピールの仕方と照らし合わせて、よりよい自己表現をするための参考にしてみてください。
履歴書や面接時の自己アピールにおいて、採用担当者が重視すること
履歴書の自己アピール欄の記入内容も、実際に面接時に話す自己アピールの内容も、採用担当者の着目点は同じです。
履歴書の自己アピール欄の内容をもとに、面接で話をふられることも多いですから、履歴書でアピールすることと面接でアピールすることを、変える必要はありません。
では、採用希望者の履歴書や面接時の自己アピールで、採用担当者はどんなことを重視しているのでしょうか?
実際に採用担当者から話を伺ってみると、「自己アピールで話してくれる内容自体を、最重要視している訳ではない」との意見が多くありました。
担当者いわく、アピール内容よりも先んじて「社会人としてどうか?」という点を、よく見ているそうです。
- ・敬語の使い方
- ・ビジネス慣用句の使い方
- ・礼節は守りつつ堂々とした態度であるか
- ・嘘っぽくないか …etc
他業種の採用試験でも重要視されていることは、美容業界でも自己アピールを通して同じく重要視されています。
ですから正しい敬語やビジネス慣用句の使い方、そしてビジネスマナーのことを参考書で勉強しておきましょう。
ただし、自己アピールの内容は参考書の真似をしないほうがいいです。
型にはまりすぎた自己アピールでは個性がうまく伝わりませんし、「嘘っぽいな」と思われてしまう可能性があります。
では、自己アピールの内容はどんなものにすればいいのでしょう? 以下の項目で、取り上げていきます。
美容師の自己アピールにふさわしい内容とは?
まず大前提として、自分にない自己アピールをすることはNGです。
以下では、サロン採用担当者が「おっ!」と注目するアピール内容を挙げていますが、無理して取り入れるのではなく、自分が堂々と話せることを、話してください。
アシスタントとスタイリストでは自己アピールの内容が異なるので、分けてまとめてみました。
アシスタントの自己アピールの例
- ・どうして自分がこのサロンを魅力的に思ったのか
- ・これまでにリーダーシップを取って頑張ったことは何か
- ・逆境に立ち向かって頑張ったことは何か
- ・コツコツ長く頑張り続けたことは何か
- ・美容師としてどんな夢を持っているのか
- ・美容師としてどうお客様と関わっていきたいのか …etc
美容学校を卒業して初めてサロンに就職するなど、アシスタントとしての採用試験に臨む場合は、上記のような内容の自己アピールがふさわしいです。
加えて、美容学校在学中に何らかの受賞歴があれば、大きなアピールになるでしょう。
まだ美容師として、そして社会人としての経験が無い(または浅い)ことは、採用担当者も承知していますので、人間としての魅力が伝わる自己アピールをすることが大事です。
これまでに夢中で頑張ってきたことは何か、どんなスタイリストになりたいのか、どんな接客をしたいのか…。
今までの自分のことやこれからの自分のことを、肩肘はらずに伝えてみてください。
少なくとも、悪い印象は与えないはずです。
スタイリストの自己アピールの例
- ・得意なカット
- ・得意なカラー
- ・どれだけ指名をもらっていたか …etc
自分を即戦力として見てもらうための自己アピールの場合、人間的な魅力だけではなく、美容師としての強みをしっかりアピールすることが必要です。
話を盛ってはいけませんが、上記でいくつか挙げたように、これまでの美容師としての経歴で誇れることがあればどんどんアピールしていきましょう。
ただし気を付けたいのは、採用担当者によっては、自己アピールでどれだけ即戦力になりそうなスタイリストだと分かっても、協調性が無いと見られれば、採用したいと思われないことです。
いわゆるカリスマ性も大事かもしれませんが、新しいサロンのカラー・方針に馴染んで活躍することができるかどうか、ミスマッチが無いように採用担当者は慎重に判断しています。
自己アピールがよくても清潔感など第一印象が悪ければNG
誰かのことや以前働いていたサロンのことを悪く言わなければ、基本的に何をアピール材料としてもよく、”アピールしてはいけないこと”はありません。
もちろんそのアピール内容が、採用担当者に刺さる・刺さらないの違いはありますが、基本的には個性として捉えてくれます。
“自己アピールで言ってはいけないことを言わないか”で頭を悩ませるよりも、第一印象が悪く見えないかを気にしたほうがいいです。
採用担当者いわく、特に重視しているのは見た目の清潔感だそうです。
“美容師なら、自分の見た目もキレイに整えることが当たり前”と考える方がほとんどだとは思いますが、まれに服を着崩し過ぎていたり、靴が汚かったり、頭がボサボサだったりする方は、自己アピールの良さ以前に「ないな…」と判断される可能性が非常に高いです。
極端な話ですが、たとえ自己アピールが思い通りにいかなくても、言葉遣いや態度、そして身なりの清潔感であらわす第一印象が良好であれば、十分カバーはできます。
採用希望者の自己アピールを通して、サロン側は”価値観の違い”を見ている
以上、美容師(アシスタント・スタイリスト)の自己アピールの仕方や内容について、お伝えしました。
美容師に限らず、自己アピールに「これぞ!」という正解はありません。
自己アピールにおいては、自分をいいように見せるのではなく、これまでの自分とこれからの自分についてありのまま伝えるほうが、あなたの”本当の魅力”が伝わりやすく、採用担当者もそれを望んでいるのだと思われます。
特にアシスタント採用において多い傾向ですが、採用担当者は、若い採用希望者との価値観の違いを気にしています。
例えば30代の採用担当者が、20歳になったばかりのアシスタントと関わるとして、「自分の”当たり前”が通じるわけではない」と認識を持っていて、さらに「この子はどんな価値観を持っているのだろう?」と探ろうとします。
そしてその価値観が合えば、サロンで長く働いてもらえそうだという判断になり、採用にも前向きになるわけです。
つまり、美容師の採用における自己アピールは、採用担当者・採用希望者のあいだにある価値観の違いを埋めるための、1つのツールだと言えそうです。
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